2011年03月17日

東日本の風向変化と降水


 各地で放射線量の計測に注目されるようになっていますが、報道されているように、その量は微々たるものだと思います(X線作業主任者として)。
 もっとも、風向の変化を気にされている方が多いようですので、今日から明日にかけての風向変化についてまとめておきました(気象予報士として)。

 まず、今日日中と明日朝の東日本の詳しい風向き

 今日日中は、冬型の気圧配置による北西風がメイン




 今日いっぱいは、陸から海へ強めの風が吹き続けます。

 そして明日朝




 継続して陸から海への風ですが、やや北よりの成分が強くなって、南南東方向へと流れる傾向にあります。
 もっとも、15日日中、関東方面へ向かって吹いた北東の風に変化する可能性は低いと思われますし、南南東方向へ吹く時間も短めだと思われます。

 次は、なぜこのような風になるのか?を広い視点でアニメにまとめておきました。




 ポイントは冬型がゆるんで、大陸から日本方面へと移動してくる高気圧の中心です。
 高気圧からは時計回りに風が吹きだしている(下降気流)ことはご存じだと思いますが、高気圧の中心が日本の南岸を進みます。
 このため、基本的に西よりの風で推移・・・・当初は北西ですが、次第に南西へと変化してくるということになります。

 問題は、高気圧の中心が関東より北を通過するパターン
 北東気流が福島県方面から関東に流れ込むわけですが、それも地上付近(下層)で顕著に起こる現象です。
 しばらくは北東流のパターンになりそうもありませんが、このパターンになる前に問題が解決されることを祈っています。


 ところで・・・この写真。




 10年ほど前に、Kasayanがヨットで日本一周をしたときに、台風を避けるため20日間も滞在していた八戸漁港で撮ったもの。
 突きん棒といって、モリでカジキを採る幻の漁法で漁をする漁師さんの船にヨットを横抱きにさせていただきました(一番右側にちょっとだけ見えるのがKasayanのちいさなヨット)。
 漁師料理をごちそうになりながら、こちらからは最新の台風情報と専門天気図による解説という・・・不思議な持ちつ持たれつの関係で過ごした二週間ほどでしたが、それ以来、漁船の母港の宮古を訪ねたりしていました。

 そして、先日ニュースで見た宮古の映像。




 お世話になったあの漁師さんの船が防潮堤を越えて、橋の下の濁流に消えてゆきました。

 しばらくは茫然として・・・・・・言葉もありませんでした。
 乗船されてはいないと思いますが・・・無事を祈らずにいられません。

 
 

  


Posted by kasayan at 08:45Comments(3)雑記