2010年10月22日
台風14号・15号発生?今日日中は秋晴れへ(10月22日)

故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。 今日の天気予報はあたるんでしょうか? |

台風14号・・・昨日中に発生しそうでしたが・・・まだ・・・
一方、今朝発表の「今夜の」予想天気図を見ると、今日中に2個の台風・・・14号・15号が発生するとのこと・・・
台風と熱帯低気圧の違いは、風速が約17メートルを超えるか否かだけのことですけど。
ところで、この気温のグラフ見てください。

むこう一週間の気温を示したものですけど、26日から平年の気温を6℃以上も下回ることが予想されています。
週明け25日に平年を5℃前後も上回る高温になった後の急降下ですから、一段階季節が進んでいきなり晩秋・・・初冬へ。
北海道や平地の標高の高いところでは、暖房が必要になってきます。
というのも・・・・

週明け月曜日・・・南から暖かく湿った空気が流れ込んで暖かいけど気温が上昇した後、西高東低の冬型の気圧配置へ。
上空1500m付近で0℃の寒気が日本海付近まで南下してきますから、長野県の高い山でも、何かが降れば雪になる可能性が大。
高原にお住まいの方、暖房の用意はこの週末にしておいたほうがイイですよ。

おなじみ天気マークの天気予報。使い方次第で効果200%。「木を見て森を見ない」と言いますが、地元の天気チェックをするなら全国から。マークでエリア分けした境目の予報はアヤシイかも? |

沖縄・奄美方面はまだまだ油断ができない状態ですが、その他のエリアに傘マークは見えません。
昨日より太陽マークが増えて、日本海側から天気回復傾向ということが読みとれます。
回復・・・「のち 晴れ」のタイミング・・・予報文を読むと、日本海側では「昼前」、太平洋側では「昼過ぎ」あるいは「夕方から」のようです。

地元長野にズームイン。見るのは天気マークの予報だけ?「・・のち・・」って何時? 「所により・・」ってどこ?予報文は必読です。 |

日本海側ほど晴れ・・・という傾向がマークからもわかりますよね。
太陽マークが左側にあるほど晴れベースですから。
関東では北東の風が予想されていますが、関東で北東の風が吹くときは鹿島灘から低くどんよりとした雲が流れ込みやすい傾向。
忍者雲なんて言われていて、予想を外す可能性がありますから、関東の太陽マークは晴れればラッキーくらいに思っておいたほうがいイイかも?

予報の理由わかりますか?理由がわからなきゃ占いと同じ。解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。 |

昨日とほぼかわりありません。
台風発生のタイミング・・・微妙ですけど、風速だけのことですから、いつ発生?よりも、これからどう動く?のほうが大切です。

難しそうな専門天気図だって、書き込みをすれば超簡単。「天気予報の確からしさ」を調べる道具です。 |

26日以降、沖縄方面へと北上していくようですから、週明けから進路・発達の程度については、日々確認しなくちゃいけませんね。

一目で雨の心配はなさそう・・・ということがわかります。
もう一つの計算値・・・GSMも同様の傾向。
確認はこの程度でイイですよね?

天気予報は確率論。ハズレるとしたらどうなるの?失敗しない方法を考えます。 |
長野県北部でも多くの方が・・雨に降られた・・・と感じたと思います。
なんで「所により雨」を付けようとしないんだろう?・・・・昨日も11時発表の予報で修正して付けていました。
まあ・・・どんな理由にせよ・・・今日はどの計算値を使っても雲の多い晴れ・・・ということで当たりですね。

コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
2010年10月21日
台風14号?予想進路と予報にない雨?(10月21日)

故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。 今日の天気予報はあたるんでしょうか? |

奄美方面で、超記録的な雨になって災害も多発しているようですが・・・・・
一時は久々に900ヘクトパスカルを下回り、記録的な発達を見せた台風13号から流れ込む暖湿流の影響・・・という解説が多いのではないかと思います。
暖湿流については、下で検討するとして・・・一方・・・・・

この図は、28日21時の予想天気図。
次の台風・・・14号が発生して先島諸島付近へ。
今度は九州方面への暖湿流の影響があるかも・・ですが、一か月遅れの台風シーズン到来?

おなじみ天気マークの天気予報。使い方次第で効果200%。「木を見て森を見ない」と言いますが、地元の天気チェックをするなら全国から。マークでエリア分けした境目の予報はアヤシイかも? |

昨日と天気分布はあまり変わりはありません。
南岸は前線の雨で・・・・北へいくほど前線の影響は少なくなって晴れ間がでるけれど・・・・北海道は冬との境目にあたるので、境目に発生した小さな低気圧の影響を受けて、はじめちょっとぐずつく・・・という感じですね。

地元長野にズームイン。見るのは天気マークの予報だけ?「・・のち・・」って何時? 「所により・・」ってどこ?予報文は必読です。 |

南岸の雨・・・昨日と同じ。
ただ、昨日太陽マークが混じっていた北陸も曇りマークになりましたから、昨日よりちょっぴり前線の影響が強くなったということが想像できます。
長野県内は、昨日朝の予報と同じくもり一発・・・予報文も同様。
昨日、南岸の雨の影響が県の中南部にありそうだよ・・・と書きましたが、昨日の11時発表の予報で、予報文には「所により雨」が加わりました。
「所により・・・」を、なんで朝からつけなかったんでしょうね?
さて・・・今日はどうでしょう?

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特にコメントをすることはありませんが、台風14号?の動向、これから一週間は要注意です。

難しそうな専門天気図だって、書き込みをすれば超簡単。「天気予報の確からしさ」を調べる道具です。 |
確かに、奄美付近の上空5700m付近には-5℃程度の寒気が南下してきていますが、特に奄美付近だけに寒気が南下しているというわけではありません。

奄美付近に流れ込んでいる暖湿流は342Kという値をもっていて、この値は夏場に高温になった本州内陸部で、猛烈な夕立が発生するときに見られる暖湿気。
このような暖湿流が継続的に記録的に発達した台風から奄美方面に流れ込み、いつもの台風シーズンより低めの-5℃前後の寒気が南下してきていれば、記録的な大雨になるのはうなずける感じがします。
これから一か月遅れの台風シーズンになるようなら・・・・似たようなことが、他のエリアでも起こりうるわけですから、台風14号?・・・今後の台風の動向は、前線の位置も含めて特に注意する必要があると思います。

いつものアニメですが、奄美方面はまだまだ要注意ですね。
一方、日本海側から晴れのエリアが拡大してきそうな気配は読みとれますが、南岸は夕方まではぐずつく感じ。
東日本は?

MSMという計算値では、午後3時ころまでは、そこそこ降水が計算されているんですよね。
また、レーダーを見ても、そこそこ活発な雨雲が内陸に流れ込む傾向が読みとれます。
今日もまた11時発表の予報に「所により」を追加する必要が出ちゃうんじゃないの?・・・うーん・・・

天気予報は確率論。ハズレるとしたらどうなるの?失敗しない方法を考えます。 |
曇り一発の予報ですけど・・・・中南部では、「所により雨」をしっかりと意識しておきたいところです。
・・・今日の11時発表の予報・・・訂正されるのかな?

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可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
2010年10月20日
長野県中南部の予報は??南岸ぐずつき気味(10月20日)

故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。 今日の天気予報はあたるんでしょうか? |

昨日朝の天気予報・・・関東地方を中心に傘マークがたくさん付いていましたが、ハズレだったといってよいでしょう。

昨日の記事に何種類かの計算値を掲載しましたが、GSM(全地球モデル)という計算値をベースとしたデータはすべて”悪め”の予想をしていましたが、MSM(メソスケールモデル)という計算値は”ぎりぎり雨は降らない”という予想になっていました。
気象庁の予報官は、”悪め”の予想の計算値を採用して予報を組み立てて・・・ハズレてしまったわけですが・・・・
計算値の多くが”悪め”の予想をしているときに、一部の”ぎりぎり雨は降らない”という計算値をどう評価して、予報を組み立てるべきか?
一方、私たちが、このような状態を知ってしまったとき(知ることができる時代になっています)、どう考えて行動すべきか?
あらためて考えさせられたような気がします。

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今日の天気マークの分布・・・斜めになっていますけど、南から曇りベース、晴れベース、曇りベースと・・・・地層のように天気分布が層をなしています。
そして、各層の境目の点線付近の天気はどちらともつかないアヤシイ状態ですから、今日の予報・・・全国的にアヤシイ・・・多少のズレはあるよ・・・・という感じです。

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北陸は「のち くもり」マークですが、予報文を読むと「のち」のタイミングは「夜」ですから、日中は晴れベース。
一方、それ以外は曇りベースで、南岸には傘マーク。
予報文を斜め読みすると、曇りマークの場所でも、南岸ほど「雨」の文字が多くなっています。
南岸ほど雨の可能性が高い・・・ということですが、雨のエリアはどこまで北上するの?・・・このあたりの判断が予報をアヤシクします。
また、北陸の晴れベース・・・案外、長野県北部は晴れ間があるかも?

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基本的に、日本付近が気圧の谷になることはおわかりいただけると思います。
あと・・・書きませんでしたけど、大陸の高気圧付近には強い晩秋(初冬?)の寒気、日本付近は秋真っ盛りの空気、前線の南側には初秋の空気が層をなしています。
各層の境目で天気が悪くなる・・・前線が発生したり、低気圧が発生したりしている・・・ということです。
で・・・それぞれの層の勢力の強まり方、位置の変化で、気温や空模様が変化する・・・という構造ですね。

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日本付近の上空・・・深い気圧の谷が通過している・・・というわけではありません。
ですからシビアな天気が発生することもないわけですが、この図の等高度線(実線:等圧線と同じ見方をすればOK)が微妙に凹になっているところ(弱い上空の気圧の谷:赤い点線)が通過するたびに、微妙に天気が悪くなる状態。
また、季節の境目の前線付近の上空には強い偏西風の流れがあって、南岸に吹き続けていて、大きな変化は見られません。
急激に秋が深まりましたが、ようやく落ち着いた秋モードに入ってきたのかもしれませんね。

南岸の前線がわずかに北上して、雨のエリアも波打つようにちょっとだけ北上。
まさに「南岸を中心にぐずつく」という表現がぴったり。
一方、日本海に発生する低気圧の雨はそれほど活発ではなさそうです。
東日本にズームすると・・・・

なんと長野県南部はもちろん、中部にまで雨の影響がありそう。
昨日はこれと同じMSMという計算値が雨をあまり予想しておらず、GSMという計算値が雨を予想していたのですが、今日は正反対・・・・MSMのほうが雨を多めに予想しています。
そして・・・・気象庁はGSMという昨日ハズレた計算値を今日も採用して、予報を組み立てています。
本当にイイの?これで・・・・
今朝のレーダーを見ると・・・・

非常に弱いものであるにしても、長野県中部付近まで雨雲が観測されています。

天気予報は確率論。ハズレるとしたらどうなるの?失敗しない方法を考えます。 |
これらのデータだけじゃなくて・・・他のデータも併せ見ると・・・・
そこそこの面積で降水が予想されると思うので・・・MSMを採用して、せめて「所により雨」を入れるべきじゃないかと・・・・・

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2010年10月19日
午後から雨?微妙な予報をどう考える?(10月19日)

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例によって、先日ドライブがてらに探した信濃町アメダス。
4要素アメダスですが、プラスアルファ・・・レーザー光線で積雪深を観測。
まだまだ雪は先ですが、白い樹脂製のプレートには、レーザー光線の赤いスポットが点滅し、雪のシーズンを待ち受けていました。
この白いプレートの上に2メートル以上の雪が積もるんですねぇ・・・・あと2カ月もすると・・・・

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ざっくりとエリア分けすると、太平洋側ほど曇りベースで、日本海側、そして北日本ほど晴れベース。
こういう場合は、南岸に前線が停滞しているとか、高気圧の中心が北よりに位置している場合が多いんですけど・・・・予想図ではどうなっているでしょう?

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東日本を拡大してみても、日本海側ほど晴れベース。
関東では「のち」傘マークがついていて、予報文を読むと、「のち」のタイミングは夕方以降のようです。
長野県内も、傘マークまではついていないものの、中南部では「所により 夕方 から 雨」。
マークだけ見て雨に降られて・・・・予報が外れた!と文句をいう早とちりな人・・・出現しそうです。
どのあたりにどの程度?・・・はあとでチェックします。

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高気圧が北に張り出し、南岸の前線が微妙な位置にあるから・・・日本海側、そして北日本ほど晴れ・・・高気圧から離れていて前線の影響を受けやすい南岸ほど雲が多く、夜にはぐずつく所も・・・
今日の天気予報番組はこういう説明が多いと思います。

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高気圧が北に張り出すと・・・・高気圧の吹き出しの風は北東風になって三陸沖から東日本沿岸へ。
この風が湿った冷たい空気を運んでくるので、沿岸部で低い雲が広がりやすく、場合によっては雨も・・・・
さらに、南には前線があるので、前線も活発になる傾向。
ということで・・・・どこでどれだけ北東の湿った風が吹き込むか?湿った空気でどの程度雨雲ができるのか?が雨の降り方に影響してきます。

関東沖の前線が特に活発になることがわかりますけど・・・・雨雲はほとんど海上で、内陸部に降水が計算されていません。
傘マークがついていた関東各地では、降水確率も50%になっていますけど・・・・どうしてなんでしょう?
ということで、GSMという別の計算値を見ると・・・・

東日本の内陸部まで降水が計算されていて・・・・・

ズームしてみても・・・・予報のイメージどおりに降水が計算されています。
気象庁・・・GSMという計算値を優先しているようですから、さらに分布予報という統計的な計算値も見て見ると・・・・

夕方以降、内陸でも降水が計算されています。
さあ・・・・どう判断すればイイんでしょう?
前回の初期値による計算値を見比べて、計算値の傾向を読みとったり、実況との対応から考えて、採用する計算値を決定したり、計算値を修正して予報を作るわけですが・・・・
気象庁は、このような検討をした上で、GSMという計算値に近い予報を組み立てたわけです。
十分な根拠にもとづいて作られているわけですから、私たちは予報を基本に考えるべきですが、予報を作る立場からすれば、悪目の計算値が多く算出されている場合には、悪目の予報にバイアスがかかるのは当然です。
そのあたりをくみ取って、対応するのが吉。

天気予報は確率論。ハズレるとしたらどうなるの?失敗しない方法を考えます。 |
ただ・・・「所により」がついていますから、高い山でほんの少し雨が降っても、予報はそれを網羅していることになります。
それを当たりというか、ハズレというか・・・・どうしましょう?

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2010年10月18日
典型的な秋晴れ、北海道はいよいよ初冬(10月18日)

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今朝目覚めて、ちょっと肌寒いかな?と感じられた方・・・いらっしゃいますよね?

今朝の気温・・・寒気が南下している北海道より、長野県の高原のほうが気温が低く氷点下。
長野県でも高い山では氷が張ったかもしれません。
秋晴れで熱が空に逃げる、放射冷却。
この秋一番の冷え込みのようです。
秋が急速に深まる・・・という言葉がピッタリのこの秋ですね。
日本海には寒気による筋状の雲・・・モドキが発生しはじめています。


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北海道の日本海側を除いて、晴れマーク優先の天気分布(台風モードの沖縄は・・・・)。
東海や関東で「のち くもり」になっていますけど、予報文を読むと、「のち」のタイミングは「夜」ですから、日中は晴れと考えてよいでしょう。
ということで・・・今日のチェックポイントは、晴れマークじゃない北海道の日本海側の傘マークの理由と他のエリアへの影響ということになりそうです。

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関東方面の「のち くもり」のタイミングは「夜」。
上越は「のち 晴れ」になっていますけど、曇りの時間帯は「朝晩」。
結局、東日本の日中は晴れということになりそうですね。
あとは・・・特にこの絵から読みとることはないでしょう・・・・

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寒気がそこそこ南下してきて、西風が強まってくると、”西高東低”という表現を使ってもイイかなという気持ちになってきます。
北日本、朝のうちは、西高東低・・・夜になると南西高北東低へと変化。
北海道の西の海上では強くて冷たい風が吹きつけて、いよいよ冬・・・という気配。
一方、東日本・西日本は、大陸から張り出してくる高気圧・・・まさに秋の典型的な大陸生まれの高気圧に覆われて秋晴れです。

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昨日より極端に・・・というわけではありませんけど、北海道の北部・・稚内付近上空に-30℃の寒気が南下してきます。
地上付近の気温さえ低ければ平地でも余裕で雪になるだけの一級の寒気。
なら、地上付近は?

上空1500mで0℃のラインが東北北部まで。
少なくとも、ちょっと高めの峠道などでは余裕の雪。
平地でもチラチラと雪が舞う可能性はありそうですね・・・北海道と東北北部では・・・・
もちろん、いくら寒気が南下してきても、降るモノがなければ雪になりませんけど、上の衛星画像で見たように、寒気に南下によって、比較的水温の高い日本海から水蒸気が供給される可能性は十分。
特に日本海側中心に注意・・・・北陸・東北日本海側では雪ということはないと思いますが、予想外に、冬の雪雲のような雲が日本海から迫ってくる可能性はあるかもしれませんね。
雨までは?

南に突き出ているため前線の影響を受けやすい紀伊半島・・・くもりを通り越して、夜には小雨の可能性も。
三重県南部の予報文にはきちんと「夜 雨」と書かれていました。

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2010年10月17日
秋の行楽日和、北海道は今夜から雪も(10月17日)

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長野では、2000m前後の山々の紅葉が見ごろを迎え、まさに秋の行楽シーズン真っ盛りといったところ。
リンゴも最盛期をむかえようとしています。
一方、北海道の山沿い・・・場合によっては平地でも雪が降りそうな気配が出てきました。
昨年、長野市から見える菅平が雪に覆われたのは11月3日。
あと半月ほど先のことです・・・・・・
秋を楽しむなら今のうち・・・今日は基本行楽日和・・・比較的簡単にまとめておきます。

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北日本・・・昨日も不安定傾向でしたが、今日も・・・
それ以外は、基本的に晴れベース。
関東・東海付近が雲マークが左側のくもりベースですが、「のち 晴れ」傾向ですから、東日本・西日本は秋晴れの行楽日和という表現を使ってもイイ感じ・・・実際、天気予報番組でもかなり使われるでしょうね。

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関東付近は雲マーク左側で、どちらかといえば回復傾向のくもりベース。
それ以外は太陽マーク左側の晴れベース。
・・・・こまかく分ければこうなりますけど、ざっくりと「晴れだけど関東でははじめ雲が多めだね」でイイでしょう。

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今日のアニメ、一言でいえば、「東日本と西日本は高気圧に覆われて秋晴れだけど、北日本は気圧の谷・・・・正確には気圧の谷に伴う風の収束線(シアーライン)が通過・・・するため、一時的に大気が不安定・・・・突風や落雷に注意してください・・・・」です。
ひとつだけ書かなかったのは、関東・東海のくもりベースについて。
関東沖に前線上の低気圧がありますけど、この低気圧の北側を吹く湿った北東の風が関東付近に流れ込んで午前中雲が多め。
低気圧が東へ遠ざかるにつれて晴れ間が広がってきます。

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今朝の地上付近の空気の流れと降水の様子。
寒冷前線とは解析されていませんが、ほとんど寒冷前線と同じ形態のシアーライン。
今日日中北日本を通過しますから、シャープな雨雲が通過するタイミングで急激に風向が変化するとともに、一時的にドバッと雨が降る可能性があります。
風が変化するときに、竜巻の可能性なんかもありますから、要注意。
一方、関東付近は北東の風が収束しながら流れ込んでいます。
これが曇りの原因。
で・・・今夜になると・・・・

シアーラインも北東気流も東海上へ遠ざかり、夜には回復傾向。
でも・・・・・

-30℃の寒気は、輪島付近まで南下すると長野でも雪になるほどの寒気。
こいつが北海道の北部にやってきます。
また、上空1500m付近では・・・

0度の寒気。
北海道のそこそこ高い山や峠では、今夜から明日にかけて雪になる可能性大。
場合によっては平地でも雪になる可能性があります。
いよいよ来たな・・・という感じですね。

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北信ほど・・・やや雲が多めで推移するかもしれませんが、当たりでイイでしょう。

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2010年10月16日
東・西日本行楽日和、北日本は回復へ(10月16日)

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昨日、新潟県の胎内市で突風が吹いてけが人も出たというニュースがありました。
昨日の記事に書きましたが、ちょうどその頃、上空5700m付近、-18℃の寒気の先端が北陸付近まで南下していて、寒気と暖気の接触面が新潟付近。
地上付近には局地的な低気圧も発生していて、竜巻や突風が起こっても不思議ではありませんでした。
これからの季節、似たような現象は何度も起こりますから、天気予報で何気に聞き流してしまう「突風などに御注意ください」という言葉・・・気にしてください。
もっとも「どう注意すればイイの?」と思われるでしょうけど・・・・
夕立のような雲が迫って、窓ガラスがガタガタ・・音をたてはじめたら、戸締りをきちんとして、中に待機する・・・・外出していたら、入れる建物に入る・・・ことくらいですが・・・・
今朝は似たような現象が北海道で起こっています。


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東日本から西の地域では基本的に秋晴れ・・・といっても、まだまだ25℃以上の所があって、遅ーい残暑??
北日本は、昨日の不安定な天気がまだ続いていますが、次第に回復してくる傾向。
いつのタイミングで回復?は予報文を読むのが一番ですが、ザッと斜め読みしてみると、昼前後には、雨の所はくもりに、くもりのところは晴れに・・・というタイミングが予想されています。

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東日本・・・太陽マークが左側ですから、基本的に晴れベース。
多少雲が広がりやすい傾向はありますけど・・・・・
まあ・・・イイでしょう・・・この程度で・・・秋の行楽日和ですから・・・

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高気圧が西から勢力を拡大する様子をアニメにしたかっただけ・・・です。
あえて三陸沖の高気圧に「高」マークを書きこみませんでしたが、「高」マークを書きこむと、東日本や北日本は、東シナ海の高気圧との間にはさまれた気圧の谷になるんですよね。
これが、東日本でやや雲が多いという理由になるんですけど、影響も少ないので、無視してしまいました(してないのかな?・・・書いちゃってるから・・)

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今朝午前3時のレーダー画像。
上のアニメのスタートライン・・・午前3時の実況天気図と、一番上の衛星画像と比較できるように午前3時の画像をチョイスしてあります。
北海道付近と東北日本海側には南北のライン状の雨雲。
昨日、北陸に突風をもたらした、寒気と暖気の境目の雨雲・・・寒冷前線とは解析されていませんが、似たようなものです(シアーライン:収束線)。
これを空気の流れで詳しく見ると・・・・

2系統の空気の流れが北日本でぶつかりあっているのがわかります。

北日本の複雑な流れは東へ抜けて、全般にシンプルな流れに。
もっとも、弱い気圧の谷にあたる東日本付近は西風と東風がぶつかるエリアになっていて、これが雲を多くしている原因。
崩れることはありませんけど・・・・
で・・・具体的な雨は?

日中は雨の心配なし。
ただ、夜になると北海道の日本海側に、今朝と似たような寒冷前線モドキ・・・シアーラインの雨雲が接近してくるようです(ちょっとだけですけど)。

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当たりでイイでしょう。
・・・しっかし・・・今年はまともに台風の検討していないなぁ・・・・
13号は・・・まだちょっとアヤシイけど。

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2010年10月15日
寒気南下し天気が動き出す(10月15日)

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先日訪ねた小谷アメダスの写真。

降水量だけのアメダスですけど、特別にレーザーを使った積雪深計が設置されています。
もちろん、日本有数の豪雪地帯だから・・・・
山間の集落の片隅にひっそりと設置されていますから、探すのは今までで最も大変でした。
これからの季節、2メートルを超える積雪のデータを届けてくれるこのアメダスですが、周囲は雑木林で、アメダスのすぐ上まで高い木が迫っています。
木の影響や後ろの斜面の影響で吹きだまりになったりとか・・・・積雪のデータはある程度注意してチェックしないとダメ・・・かも?
さて、ここ数日、メリハリの無い天気分布が続いていましたが、今日はちょっと天気に変化が見られそうです。

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今日の日本はざっくりと二つのエリアに分けられます。
マークのイメージ通り、秋晴れモードの西日本。
傘マークが目立つぐずつきモードの北日本。
その中間の東日本は両方ミックスのエリアですが、どちらかといえば西日本寄り。
東日本と北日本の境目付近が、どちらの天気にも影響されるグレーゾーンという感じです。

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全国の天気マークと同様、東日本も太陽マーク優勢エリアと、傘マーク優勢エリアに分かれますけど、どちらも「のち」マークになっていて、どちらかといえば回復傾向。
というわけで、東日本は西日本寄り・・・に分類したんですけど、北陸は例外。
北陸が例外というとき・・・そして冬前のこの季節・・・寒気の影響が疑われます。

予報の理由わかりますか?理由がわからなきゃ占いと同じ。解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。 |

今日、天気が動きはじめたのは、上空の寒気が日本海に南下してきたから。
寒気が南下してくれば、大気は不安定になるとともに、寒暖の空気が混ざりあおうとして、地上付近の空気の動きが活発になってきます。
それが北日本に傘マークがつく主な原因。
一方、西から高気圧が進んできますから、西から回復傾向です。

難しそうな専門天気図だって、書き込みをすれば超簡単。「天気予報の確からしさ」を調べる道具です。 |

これ、水蒸気画像という衛星画像。
乾燥した空気は映りにくいので暗く映り、水蒸気が多い空気ほど白く映るのですが、白の点線で示した部分が乾燥した空気・・・・寒気の南の先端部分に対応しています。
また乾燥したエリアがU字になっていますが、最も垂れ下がった部分(赤の点線)が上空の気圧の谷と対応。
つまり、寒気を伴った上空の気圧の谷が、日本海を北東進するので、地上付近では大気が不安定になって、低気圧が発生したり、雷雲や突風が発生しやすいというわけです。
これを天気図で見ると・・・・

上空の気圧の谷が日本海を北東進・・・することが計算されていますよね。
そして、上空の気圧の谷に対応する寒気。

谷とほぼ同じ形をしていて、-18℃ラインが先に見た水蒸気画像の暗域と対応しています。

沿海州方面に空気の流れが集まるライン(シアーライン)ができたり、北陸付近に低気圧性の渦ができ、低気圧になったり消滅してみたり・・・・
まさに不安定な大気が形成されます。
今朝のレーダーを見ると・・・・

低気圧の影響で北陸から東北の日本海側で雨模様。
一方、太平洋岸は低気圧が遠ざかりつつあって、回復傾向。
これがどうなるかといえば・・・・

いつもの予想図に、発生する低気圧、消滅する低気圧、弱い低圧部などを書きこんでみましたが、北日本の雨は非常に複雑な降り方をすることがわかります。
単純にベタっと降るわけじゃなくて、ザッと降ったり、曇ってみたり、まさに不安定な雨ということになりそうですね。

天気予報は確率論。ハズレるとしたらどうなるの?失敗しない方法を考えます。 |
予報文は単純に回復傾向を予想していますけど、不安定な空模様の新潟県との県境付近・・・まさに小谷のアメダス付近などや、信濃町、飯山方面では一時的にパラッという雨の可能性はあると思います。
北部の予報・・・これでイイとは思いますが、県境付近では予報文に書くか書かないか悩む程度に雨の可能性があると思っておいたほうが無難でしょう。

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可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
2010年10月14日
台風13号予想進路とメリハリのない天気(10月14日)

故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。 今日の天気予報はあたるんでしょうか? |

台風13号が発生しました。
今年、台風の発生数が少ないですから、多発の時期が遅くなるだとか、発生したらドデカイ台風になるとか・・・色々心配されていましたが・・・・

週間予報の検討にも使われる計算値をアニメにしてみましたが、とりあえず西へと進む模様。
日本への直接の影響はなさそうですが、しばらくは横目でチラチラと様子を見ておきたいと思います。

おなじみ天気マークの天気予報。使い方次第で効果200%。「木を見て森を見ない」と言いますが、地元の天気チェックをするなら全国から。マークでエリア分けした境目の予報はアヤシイかも? |

台風が漂う南の海上から日本付近の予想の天気マークに目を向けると、太陽マークと雲マークが目立ちますから、大崩れするような天気じゃないねぇ・・・・ということは一目でわかります。
もうちょっと目を凝らして見ると、東日本は雲マーク一発や、雲マーク左側の曇りベース。
西日本は、太陽マーク左の晴れベースですけど、「のち くもり」傾向。
昨日に引き続きメリハリの小さな天気分布になっていますが、その理由は?

地元長野にズームイン。見るのは天気マークの予報だけ?「・・のち・・」って何時? 「所により・・」ってどこ?予報文は必読です。 |

曇りベースの東日本ですが、関東を中心とした南岸で雲が多く、東海や長野、北陸ではそこそこ晴れそうな天気分布になっています。
予報文からすると、長野県は、日中青空のエリアが拡大しそうですけど、雲の多い晴れ・・・雲の少ない晴れ・・・地域によってそれぞれ・・・という感じがします。
いずれにしても県内は雨の心配なし。
一方、関東南岸・・・神奈川では雲マークですけど、予報文では夜に雨が予想されています。
ところで、余談ですけど、ときどき、天気がタイトルになっているブログを読むことがあります。
「曇りの予報なのに雨が降った!!予報大ハズレ・・」とか「一時雨の予報だったのに予報がハズレてツーリングはバッチリでした」なんていうことが書いてあったりします。
でも・・・予報文には「所により夕方から雨」とか「朝のうち 雨」などと書いてあったりします。
天気マークだけ見て判断して、これ見よがしに予報が外れた!と言っている人って結構多いんですよね。

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昨日同様、日本付近は浅い気圧の谷。
メリハリある山岳地帯じゃなくて、緩やかな丘陵地帯の気圧配置です。
気圧の谷といっても、太陽は顔を出しますし、雨の影響も極小。
今日雨に降られる人は、かなりアンラッキーな人かもしれませんね。

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穏やかなことはイイことですけど、一応、その理由を空模様の骨格・・・上空の天気図でチェックしてみると・・・・

右側の上空の天気図を見ると、日本の西側に上空の気圧の谷がありますが、深いというものではなくて、大きいけど緩やかな谷。
大きい谷なので、動きもゆっくり・・・・対応する地上の気圧配置の変化も穏やかでゆっくり。
そして、左側・・・上空の気圧の谷に対応する上空の寒気もシベリアで足踏み。
強い寒気が南下してこないということは、寒気と暖気を混ぜ合わせようとする低気圧もイマイチ発達しませんから、メリハリがない・・・という状態です。

雨の影響はほとんどなし。
東日本・・・相変わらず東よりの湿った風が吹き込みやすいので、一時的に通り雨があるかもしれませんが、あくまで一時的・・・強いものではないはずです。
メリハリのない天気ですから、今日はこのくらいにしておきましょう。

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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
2010年10月13日
メリハリのない天気分布、今日も夕方以降雨?(10月13日)

故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。 今日の天気予報はあたるんでしょうか? |


こうやってレーダー画像を見て、各地の雨が降る原因について理由を考えるとき、一般的な天気図に描かれている低気圧や前線で理由を説明することができるのが一番簡単なんですけど、天気図にこれといった特徴が無い場合、専門的なコトバを使わないで説明するというのは結構難しいものです。
「気圧の谷」とか「弱い気圧の谷」、「大気が不安定」という説明はわかりやすいようで分かりにくいんじゃないでしょうか?
今日の東北方面の天気概況では連発されていますけど・・・・・
空気中の水蒸気が粒になり、雨粒へと成長するメカニズムがあれば、どこでも雨になるわけですが・・・・・気圧を使って説明する従来の方法に代わって、これで説明をつける方法はないもんでしょうかね?

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天気マークの傾向でザックリと日本を二つにエリア分けしてしましましたけど、細かく見ると、西の端っこでは傘マーク、北の端っこでは晴れマーク・・・・日本海側では傘マーク、太平洋側では晴れマークという傾向もあります。
スパッとエリア分けしにくい・・・・大崩れがあるわけでもなさそうな・・・・メリハリの少ない天気分布です。

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長野県内は日中晴れ・・・・でも、昨夜雨がぱらついたように、今夜も「所により 夕方 から 夜のはじめ頃 雨」がついています。
用語集で「夕方」は午後3時以降を指し、「夜のはじめ頃」は午後6時~午後9時を指しますから、日の入り前後数時間の間にパラッとありそうだということ。
この雨の原因・・・・上越の傘マークは朝だけで「のち 曇り」なので・・・昨日と同様、関東の傘マークと関係していそうですが・・・詳しい理由は天気図で・・・

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昨日同様、日本付近は気圧の谷。
ただ、非常に浅い気圧の谷。
高気圧と低気圧の気圧差が10hPaもありません。
緩やかな丘、くぼ地が広がっている平原の景色は、高い山や深い谷の景色と比べてメリハリがないように、天気もメリハリがなくなってきます。
晴れのエリアはスパッと晴れず、雨のエリアもドバッと降るわけでもなく・・・・・
多少は地域ごとに天気の違いはありますけど、メリハリがイマイチです。

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上の天気図のアニメに書きこんだ3つの雨エリア・・・・いずれもそれほど活発というわけでもなく、かといって、全国的に雨が計算されていない・・・というわけでもありません。
また、右側の上空の天気図も、等高度線(実線:等圧線と同じ見方をします)が東西に緩やかに傾いているだけで、これといって蛇行しているわけでもありません。
しいて言えば、赤の点線を書きこんだ部分が弱い気圧の谷ですけど、かなり浅い谷なので、地上付近の低気圧も活発になるわけではありません。
で・・・地上付近の様子も併せて見ると・・・・

どこかに大きな渦を巻いて風が吹き込むというわけでもなく、低気圧や高気圧、前線に対応した教科書通りの緩やかな空気の流れが見てとれます。
そして、空気が集まる場所にそこそこ降水が計算されているだけ。
関東付近の雨は低気圧の北側に流れ込む北東の風が湿った空気を運んできて雨雲形成・・ということのようです。
また、長野県内への影響は、関東に流れ込む湿った空気が県内へも流れ込み、日本海からの北風とぶつかり、上昇気流発生・・・上空の南下しつつある寒気と相まって大気不安定・・・雨に・・・ということだと思います。
ところで・・・北日本・・・
気圧配置は西高東低の冬型。
冬と似たメカニズムで日本海側がぐずつく傾向ですけど、この時期に西高東低とか冬型とか言いにくい感じがします。

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今朝、県内のテレビを見ていたら、気象庁の予報を使い、気象庁指定のマークを表示しているにも関わらず、「所により・・・」以下をコメントしていませんでした。
マークだけじゃ夕方以降の雨は絶対に分りません。
原稿に入れ忘れたのか?故意に外したのか、アナウンサーが勝手に読まなかったのか?
いずれにしても、ヒドイ天気予報番組だと思いませんか?

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