2011年09月23日
3連休の天気 明日にかけて秋晴れ拡大も・・ (9月23日)
台風も過ぎ、3連休が始まって、台風被害の後始末やレジャーに秋晴れが期待されるところですが・・・・
まず、今日の天気・・・珍しく天気マークの天気予報から見てみましょう。

天気マークの予報は最寄りの地域のマークだけを見るものではありません。
こんなふうに、大ざっぱにエリア分けして、全国の天気分布を把握する道具。
隣のエリアの雨が影響してくるかも?とか、晴れのエリアに近い?遠い?、天気は西から好転?悪化?なんてことを見ながら、予報の安全マージンをとるために使います。
というのも、天気マークの予報には、「所により雨」とか「夕方から雨」なんていう細かな情報は表示されないからです。
ですから、天気マークの予報とセットで、最寄りの地域の予報を府県天気予報の予報文(177番の予報と同じです)でチェックしなくてはなりません。
(テレビでは「良心的」なキャスターがコメントしてくれるでしょうけれど)
府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
さらに、細かくチェックしたかったら・・・お気に入りのピンポイント予報で雨の降りだしの時間を確認したり、「所により」にあたるのか?を確認すればイイですね。
さて・・・なんでこんな天気分布になるんでしょう?・・・そしてこの天気分布は3連休、どのように変化するんでしょうか?
それを確認するのが天気図。

今朝3時⇒今夜9時⇒明日夜9時の流れでアニメを作っておきました。
秋晴れをもたらす移動性高気圧が明日にかけて日本方面に移動。
今日は西日本がガチンコの秋晴れ・・・東日本や北日本はイマイチ。
明日は全国的にガチンコの秋晴れになるということがわかります。
では・・・明後日は?
とりあえず、中国大陸にも高気圧があって、東西帯状の高気圧になっていますから、高気圧の南側にあたる南岸中心に雲が広がり易いものの、とりあえず秋晴れは維持される・・・・ということになりそうです。
具体的に、今日の雨の様子を風の流れとからめてチェックしてみましょう。
MSMという解像度の高い気象庁のシミュレーションデータです。

北日本の日本海側でぐずつくほか、東日本の太平洋側もにわか雨がありそうですよね。
東日本太平洋側・・・関東方面の府県天気予報には「所により」とか「夕方から」というコメントが書かれていましたよね?
マークの天気予報じゃわからないところ。
実は、昨夜の予報では「所により」「夕方から」が書かれていませんでした。
昨日の記事に3連休のシミュレーションを追記しておいたのですが、予報官は今朝の計算値が出力されるまで様子を見て、「所により」「夕方から」を予報文に書こう・・・と考えていたのかもしれません。
ですから・・・天気予報は当日朝の再確認が必要だということですね。
東日本のにわか雨・・・・今朝の涼しさ(肌寒さ)をもたらした寒気の影響。

上空の気圧の谷が通過中。
上空の気圧の谷が運んできた(晩秋~初冬)の寒気が東日本上空を通過して大気が不安定になるので・・・にわか雨(雷も)になるわけです。
秋のキャンプ・・・河原でバーベキューもイイですけど、川の増水には気を付けたいところです。
さて・・・最後にオマケ。
昨日、3か月予報と、寒候期予報=この冬の予報が発表されました。
テレビの天気予報でもやっていると思いますから、その原本の図だけを掲載しておきますが、偏西風が大きく蛇行気味の昨今・・・寒気がドッと南下してきたり、さっぱり南下してこなかったり・・・・
この夏のように気温変化が大きく、平均してみるとこんな感じになる・・・・と、イメージしておいたほうがイイかもしれません。


ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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大晦日~元日~2日の天気と初日の出(12月31日)
今日は冬型、大晦日は穏やかに(12月30日)
前線通過、今夜から再び冬型へ(12月29日)
冬型緩むも次の寒波が・・(12月28日)
年末年始の空模様・・年末にかけテンポ早く(12月27日)
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Posted by kasayan at 07:36│Comments(5)
│雑記
この記事へのコメント
kasayan様
またまた質問をさせて頂きます。
「気象庁は、10月からの3ヶ月間は北太平洋の海面水温が平年より高めで偏西風の南下が遅れる。そのため北からの寒気の影響を受けにくく
気温が高めになる」と言っています。これは
①今年の10月は例年より台風の発生数が多い。
②10~11月特有の偏西風の南下により台風が日本の東の海上に右
カーブして行くというコースではなく、日本(私は千葉県在住です)に
台風が上陸し易い。
上記の①②のようになるという事でしょうか。また
③偏西風はいつ頃南下して来て安心した日々を送れる様になるので
しょうか。
今回の15号でも大変な思いをしましたので是非kasayan様の
ご見解をご教授下さい。宜しくお願い致します。
またまた質問をさせて頂きます。
「気象庁は、10月からの3ヶ月間は北太平洋の海面水温が平年より高めで偏西風の南下が遅れる。そのため北からの寒気の影響を受けにくく
気温が高めになる」と言っています。これは
①今年の10月は例年より台風の発生数が多い。
②10~11月特有の偏西風の南下により台風が日本の東の海上に右
カーブして行くというコースではなく、日本(私は千葉県在住です)に
台風が上陸し易い。
上記の①②のようになるという事でしょうか。また
③偏西風はいつ頃南下して来て安心した日々を送れる様になるので
しょうか。
今回の15号でも大変な思いをしましたので是非kasayan様の
ご見解をご教授下さい。宜しくお願い致します。
Posted by ハルパパ at 2011年09月23日 09:23
おはようございます。
短期予報解説資料には頻繁に「シアーライン」の記述がでてきます。
kasayanさんの記事にも説明がでてきますが、いまひとつピンときていません。
ここでいうシアーラインは、「地上付近でのシアーライン」という理解でよいですよね。
また、今日のFT24でのシアーラインの成因は何でしょうか。
さらに、FTとは何の略ですか。
たてつづけにぶしつけな質問すみませんが、よろしくお願いします。
短期予報解説資料には頻繁に「シアーライン」の記述がでてきます。
kasayanさんの記事にも説明がでてきますが、いまひとつピンときていません。
ここでいうシアーラインは、「地上付近でのシアーライン」という理解でよいですよね。
また、今日のFT24でのシアーラインの成因は何でしょうか。
さらに、FTとは何の略ですか。
たてつづけにぶしつけな質問すみませんが、よろしくお願いします。
Posted by sekky at 2011年09月23日 10:23
>>ハルパパさん
3か月予報は、3か月を平均した「全体としての」傾向を示しているので、南下した偏西風によって台風が北東進するような「短期的な」偏西風の動向を予測するために利用できるものではありません。
まず、台風のコースについて。
あくまで「平均した」偏西風の位置が北偏しているというだけで、上空の気圧の谷が深まり、偏西風が大きく南下する時期もあるはずです。
どのタイミングで台風が北上するかによって、台風15号と同様のコースをとる台風もあるでしょうし、早々に北東進してしまう台風もあるでしょう。
あくまでタイミングの問題なので、3か月予報からはなんともいえません。
発生数ですが、海面水温と密接に関係していて、3か月予報のコメントでは、太平洋南西部の海面水温は高め。
本当にそのようになるのであれば、台風の発生数は平年並か多めになることも想定しておいたほうが良いでしょうね。
いつになったら安心できるか?・・・日本全体が冬の寒気に覆われるようになる頃までは・・・・です。
>>sekkyさん
ます「FT」ですが、Forecast Timeの略です。
シアーラインと言う場合は一般的に「地上付近」の風が収束する場所を意味します。
風がぶつかる場合をコンバージェンスラインという人もいますが、気象業界では風がぶつかる場所、大きく曲がる場所、交差する場所を総じてシアーラインと呼ぶようです(私はできるだけ収束線と言いかえるようにしますが)。
今朝の短期予報解説資料を見てみましたが、確かにシアーラインと書かれていますね。
今朝の記事に掲載したMSMの流線をみていただければ、今夜21時、津軽海峡付近に東風と西風が交差するラインが発生し、降水が計算されているのがわかるはずです。
なぜ、このラインが発生するか?理由は簡単です。
今夜の天気図を見ていただければ、北海道の東とウラジオストク付近に高気圧があって、北海道付近が弱い気圧の谷になっていることがわかります。
北海道の東の高気圧から時計回りに吹きだす風と、ウラジオストク付近の高気圧から時計回りに吹きだす風がぶつかるから。
ぶつかった空気は上昇気流になって雨雲を作る・・・上昇気流ができれば低圧部になる・・・・弱い気圧の谷≒低圧部・・・という関係が出来上がります。
明日夜、この付近に小さな低気圧ができるのは、このシアーラインが比較的強力だからですね。
天気図にご自分で流線の矢印を引く練習をされると簡単にイメージできるようになると思います。
できれば、高気圧は下降流帯になっていて、時計回りに空気が下りてくる・・・降りてきた空気がぶつかる・・・というように、立体的にもイメージできるようになれば応用もきくのではないかと思います。
3か月予報は、3か月を平均した「全体としての」傾向を示しているので、南下した偏西風によって台風が北東進するような「短期的な」偏西風の動向を予測するために利用できるものではありません。
まず、台風のコースについて。
あくまで「平均した」偏西風の位置が北偏しているというだけで、上空の気圧の谷が深まり、偏西風が大きく南下する時期もあるはずです。
どのタイミングで台風が北上するかによって、台風15号と同様のコースをとる台風もあるでしょうし、早々に北東進してしまう台風もあるでしょう。
あくまでタイミングの問題なので、3か月予報からはなんともいえません。
発生数ですが、海面水温と密接に関係していて、3か月予報のコメントでは、太平洋南西部の海面水温は高め。
本当にそのようになるのであれば、台風の発生数は平年並か多めになることも想定しておいたほうが良いでしょうね。
いつになったら安心できるか?・・・日本全体が冬の寒気に覆われるようになる頃までは・・・・です。
>>sekkyさん
ます「FT」ですが、Forecast Timeの略です。
シアーラインと言う場合は一般的に「地上付近」の風が収束する場所を意味します。
風がぶつかる場合をコンバージェンスラインという人もいますが、気象業界では風がぶつかる場所、大きく曲がる場所、交差する場所を総じてシアーラインと呼ぶようです(私はできるだけ収束線と言いかえるようにしますが)。
今朝の短期予報解説資料を見てみましたが、確かにシアーラインと書かれていますね。
今朝の記事に掲載したMSMの流線をみていただければ、今夜21時、津軽海峡付近に東風と西風が交差するラインが発生し、降水が計算されているのがわかるはずです。
なぜ、このラインが発生するか?理由は簡単です。
今夜の天気図を見ていただければ、北海道の東とウラジオストク付近に高気圧があって、北海道付近が弱い気圧の谷になっていることがわかります。
北海道の東の高気圧から時計回りに吹きだす風と、ウラジオストク付近の高気圧から時計回りに吹きだす風がぶつかるから。
ぶつかった空気は上昇気流になって雨雲を作る・・・上昇気流ができれば低圧部になる・・・・弱い気圧の谷≒低圧部・・・という関係が出来上がります。
明日夜、この付近に小さな低気圧ができるのは、このシアーラインが比較的強力だからですね。
天気図にご自分で流線の矢印を引く練習をされると簡単にイメージできるようになると思います。
できれば、高気圧は下降流帯になっていて、時計回りに空気が下りてくる・・・降りてきた空気がぶつかる・・・というように、立体的にもイメージできるようになれば応用もきくのではないかと思います。
Posted by kasayan
at 2011年09月23日 11:10

ありがとうございました!
胸のつかえがとれたようにすっきりしました。
横浜は曇ってます。風も冷たいですね。
家からは丹沢の山並みまでは見えるのですが、その向こうの富士山は厚い雲に隠されてまったく見えません。
山頂付近は氷点下で湿度が96%。
数字だけみれば、少なくともみぞれが降っていそうですね...。
胸のつかえがとれたようにすっきりしました。
横浜は曇ってます。風も冷たいですね。
家からは丹沢の山並みまでは見えるのですが、その向こうの富士山は厚い雲に隠されてまったく見えません。
山頂付近は氷点下で湿度が96%。
数字だけみれば、少なくともみぞれが降っていそうですね...。
Posted by sekky at 2011年09月23日 12:41
こんにちは。
愛知県南西部は朝から見事に晴れ、秋晴れの下で無事に運動会を楽しむことが出来ました。
日差しはまだまだ痛いほどですが、強い北西風に秋の涼しさがありました。
明日の朝は寒いと感じそうな気配です。
愛知県南西部は朝から見事に晴れ、秋晴れの下で無事に運動会を楽しむことが出来ました。
日差しはまだまだ痛いほどですが、強い北西風に秋の涼しさがありました。
明日の朝は寒いと感じそうな気配です。
Posted by masa at 2011年09月23日 16:57