2011年09月19日
台風15号・台風16号の動向と大雨の推移(9月19日)
2日間モバイルで更新していましたが、今日からは平常営業?
天気チェックは、天気図を見ながら作業ができるマルチモニタがイイですね・・・・・

さて、テレビのニュースや天気予報でも迷走する台風の扱いが大きくなってきて、降水エリアの変化を表示するアニメや暖湿気が流れ込む様子などがCGで放送されるようになっています。
そこで、このブログでは”読むメディア”という利点を生かして、同じ情報でもプラスアルファの情報を盛り込んで、台風チェックをすることにしました。
まずは、テレビニュースや天気予報で伝えられている台風の注意点を、短期予報解説資料というプロ用の資料に掲載されている図で再確認。

今日・明日に関しては・・・・①停滞する台風の沖縄への影響が継続すること、②南下する秋雨前線が台風からの暖湿気で活発化し、西日本南岸中心に大雨のおそれがあることが注意点です。
そして、台風進路予想図を見ると・・・明日以降の注意点は・・・・
気象庁5日間予報
http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh5.html
米軍台風進路予想(TC Warning Graphicをクリック。日本時間は+9時間)
http://www.usno.navy.mil/JTWC/
秋雨前線の南下(上空の気圧の谷と偏西風の南下)と太平洋高気圧の弱まりに伴う③台風15号の北上と本土への接近・上陸のおそれでしょう。
そこで、まずは注意点①②・・・台風15号と秋雨前線の今日~明日にかけての影響からチェックしてしまいましょう。

降水のアニメはテレビでも使われていますから・・・・大陸から秋の空気を運ぶ北東風と、台風からの暖湿気(雨の原料)を運ぶ南西風が地上付近でぶつかって雨雲が成長するライン(赤点線)も書きこんでおきました。
天気予報の解説では秋雨前線と台風がセットになって大雨が降る・・・といわれますけど、今日はセットになる直前の段階。
今日は、前線本体の雨雲のラインと、前線南側の地上付近で風が収束して発生する雨雲のラインという2つの雨雲ラインがあって、明日未明に合体・・・そこでセット化・・・大雨本格化。
この二つのラインに加えて暖湿気がぶつかる山岳南東斜面でも雨雲が発達します。
結局、都合3つの大雨の要素があることになりますから、気象レーダーなどで雨の様子をチェックするには、これら3つの要素をイメージしておくとチェックが深まると思います。
そして、これらの雨で明日までに降る雨の量は?・・・・・気象庁発表の台風情報を、12時間降水量の計算値と併せてチェックしておきましょう。

台風情報は抜粋掲載した文字を読んでいただけばOK。
図中、赤で囲んだ数字は12時間降水量の計算値の極値ですから、どのあたりでまとまった雨が降るのか?その位置がどのように変化するのか?それとも続くのか?という・・・イメージをしておくと、積算降水量から長雨による地盤の緩みなどを考える上で役立つはずです。
ところで、以上チェックしてきた大雨は台風からやってくる暖かく湿った空気(暖湿気)が主な原因。
そこで、暖湿気が流れ込む様子の変化をアニメでチェックしておきましょう。

台風の接近に伴って雨の原料がたくさん流れ込むな・・・・ということをイメージすることに加えて、赤矢印で示した暖湿気の流れ込む方向を見て、雨雲が成長しやすい山岳の風上斜面はどこかな?と考えておくと、地形に起因して雨雲が発達しやすい場所を想定することができるはずです。
次は、③台風が本土に接近あるいは上陸することによる影響をチェック。

これは気象庁のGSMモデルというシミュレーションで、台風進路予想図の元になる台風モデルとは異なるので、進路予想とは微妙に位置が異なります。
もっとも、予報円の範囲で位置が異なるだけなので、最新の進路予想図で雨が強まるタイミングなどを頭の中で修正して、台風の影響を考えることができるはずです。
図中に、どこで、どのタイミングで、雨が強まるのか?大ざっぱに書き込んでおきましたが、このシミュレーションは気象庁が予報を作成するための一資料にすぎませ年から、台風情報や予報を優先して考えて、予報を具体的にイメージしたり安全マージンを考えるための目安に使ってください。
気象庁短期予報(最寄りの地域をクリックして拡大、予報文も読むこと)
http://www.jma.go.jp/jp/yoho/
気象庁週間予報(更新は11時と17時)
http://www.jma.go.jp/jp/week/
今回の台風、日本に接近して若干速度が速まりますが、それでもイマイチ遅い・・・・
偏西風との距離が大きめ・・・ということは耳にされていると思いますから、もう少しイメージしやすいように3Dでアニメを作っておきました。

今日から明日にかけて、偏西風とはまだ距離が大きめ。
21日に東海方面で偏西風の南側の端っこと合流して、やっと足早に日本付近を通過するということになりそうです。
偏西風とはこんな微妙な関係にあるので、台風の動向にはまだまだ十分な安全マージンをとっておきたいところです。
さて・・・朝の天気チェックはこれで終わりにしますが、北海道の上空にはこれから強い寒気が入ってきます。
初冬の寒気ともいえるような寒気なので、大雪山系の山には雪の可能性が出てくるかも?
まだ十分にチェックしていないので、時間があったら北海道の初雪・・・検討して追記してみようかと思います。
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)
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Posted by kasayan at 07:55│Comments(0)
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