2011年08月08日
盆休みの天気、今日もゲリラ雷雨のおそれ大(8月8日)
台風9号、台風10号の直接の影響のおそれは無くなりましたから、多くの方が気にしているのは盆休みの天気とゲリラ雷雨の二つだと思います(猛暑がいつまで?という疑問は夏なので・・・・見て見ぬふりをしちゃいます・・・昨日の記事をご覧ください)。
まずは盆休み・・・とりあえず12日~15日の雨の様子をGSMという計算値でチェックしておくことにしましょう。

なんだか雨っぽいなぁ・・・という印象を持たれると思いますが、沖縄方面を除いて、ベタ雨というよりは不安定な天気という表現のほうが適切な気がします。
太平洋高気圧が南に弱まって、暖湿流が日本付近は沖縄~九州~日本海沿岸というコースで流れ込んできますから、ムシムシ・・・午後を中心にアチコチで雷雨が発生しやすいというイメージ。
生の計算値そのままですから、週間予報の天気マークと照らし合わせて空模様をイメージしていただければイイと思います。
まだ先のことなので計算値に変化があるかもしれませんから、様子を見て、またこの図をご紹介したいと思います。
さて、昨日7日は、関東甲信を中心に広範囲で雷雨がありました。
特に雷雨が活発だった関東甲信付近の雷雨の様子と、風の様子をまとめてみたので・・・・・今日のゲリラ雷雨をイメージするためにおさらいを・・・・・


山の雷雨はそこそこ予想はつくのですが、関東平野南部の雷雨については発生場所・発生時間ともに正確に予想することは困難です。
昨日は、相模湾・東京湾・外房・鹿島灘の海風が強まり始める14時頃から、それぞれの海風が集まって上昇気流の発生しやすい場所でゲリラ的に雷雲が成長し始めました。
そして、成長した雷雲は上空3000m付近の弱い流れに乗って、夜にかけてゆっくりと南下。
関東北部の雷雲も流れ込んで、関東平野は広く雷雲に覆われることになりました。

昨日の記事に掲載した計算値をご覧になるとわかりますが、関東平野部の雨は計算されていませんでしたから、まさにゲリラ(的)。
計算の解像度の限界を越えているからです。
で・・・今日のゲリラ(的)雷雨はどうなるのか?・・・まずは、予想天気図から。

今日の日本付近は大平洋高気圧と日本海の高圧部にはさまれて弱い気圧の谷。
二つの高気圧から吹きだす風が本州上でぶつかって上昇気流が発生しやすい場になるようです。
また、弱い気圧の谷には、西から暖かく湿った空気(雨の原料)が流れ込みやすくなりますから、上昇気流と暖湿気(雨の原料)、さらに強い日差しによる気温上昇という、雷雨発生の要素がすべてそろってしまうことになります。

ということでゲリラ雷雨の発生可能性は昨日以上に高そう?
昨日のおさらいで見たように、雷雲は方向の異なる風がぶつかる場所、山にぶつかる場所中心に発生し、関東南部では海風の収束が特に関係してきますから、風の計算値から雷雨の発生しそうな場所を考えてみることにしましょう。


Kasayanが無理やり予想した雷雨の発生場所(初期の発生場所)が赤の点線。
昨日より海風の風速が強まる傾向がありそうなので、仮に風速が強まった場合、雷雨を少なくする方向に作用するのか?多くする方向に作用するのか?影響がイマイチわからないところ(一般的には雷雨が増えると考えたほうがよさそうですが、ゲリラ的な収束への影響がわかりません)。
気象庁は、関東甲信地方に「大雨と雷及び突風に関する関東甲信地方気象情報」を発表して昨日以上に警戒を呼び掛けていますが・・・・どうなるんでしょう?
気象情報: http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/103_index.html
なんども繰り返していますけど、計算値の限界を越えて予想外に発生するのが「ゲリラ雷雨」と呼ばれる所以。
風の流れも時々刻々と変化しますし、いったん雷雲が発生すると、ガストフロントと呼ばれる雷雲からの下降流による小さな前線ができて風の流れはさらに複雑に・・・・ますますゲリラ的に雷雨が発生しやすくなります。
あくまで気象レーダーや目視で雷雲をチェックする際の目安程度につかっていただければと思います。
気象庁レーダー(基本ツール): http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
河川情報センター(広域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/
Xバンドレーダー(地域詳細チェック用): http://www.river.go.jp/xbandradar/
東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用): http://tokyo-ame.jwa.or.jp/
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
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大晦日~元日~2日の天気と初日の出(12月31日)
今日は冬型、大晦日は穏やかに(12月30日)
前線通過、今夜から再び冬型へ(12月29日)
冬型緩むも次の寒波が・・(12月28日)
年末年始の空模様・・年末にかけテンポ早く(12月27日)
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Posted by kasayan at 06:37│Comments(4)
│雑記
この記事へのコメント
こんにちは。
不安定な天気が続いて毎日ヒヤヒヤです。
昨日は、ちょうど辺りが暗くなる頃、激しい雷雨に見舞われました。
雷よりも、雨の降り方が尋常ではなかったです。風も強かったです。
まるで、台風のようでした。
今日もモクモクと入道雲が成長中。。。
いつも同じ質問ですが、この不安定な天気はいつまで続きますか?
不安定な天気が続いて毎日ヒヤヒヤです。
昨日は、ちょうど辺りが暗くなる頃、激しい雷雨に見舞われました。
雷よりも、雨の降り方が尋常ではなかったです。風も強かったです。
まるで、台風のようでした。
今日もモクモクと入道雲が成長中。。。
いつも同じ質問ですが、この不安定な天気はいつまで続きますか?
Posted by cabin at 2011年08月08日 10:28
タイプミス: 大平洋→太平洋
Posted by えぼし at 2011年08月08日 12:55
はじめまして。
8月10日~14日に沖縄・石垣島へ行きます。
6月に計画していた旅行でしたが、台風のため泣く泣く前日キャンセルしました。
今回は行けそう!と思っていたら、グアム島近海で熱帯低気圧発生の可能性があるみたいですね。
この位置から沖縄へ向かう台風が多いような気がするので、とても心配です。
もう気になって、気になって・・・
天気図の週間予測を見ても、見方がよく分かりませんでした。
今の時点でどのような可能性が考えられますか?
8月10日~14日に沖縄・石垣島へ行きます。
6月に計画していた旅行でしたが、台風のため泣く泣く前日キャンセルしました。
今回は行けそう!と思っていたら、グアム島近海で熱帯低気圧発生の可能性があるみたいですね。
この位置から沖縄へ向かう台風が多いような気がするので、とても心配です。
もう気になって、気になって・・・
天気図の週間予測を見ても、見方がよく分かりませんでした。
今の時点でどのような可能性が考えられますか?
Posted by hinano at 2011年08月08日 13:27
>>cabinさん
7日の雷雨はすごかったですね。私の仕事場から見る安曇野方面、美ヶ原方面、志賀高原方面・・・360度雷雲がわいて雨が降った後、空いっぱいに雷雲の残骸が広がっていました。
教科書通りにいけば8日以降は雷雨は山岳地帯に局地的に発生ということになるのですが、なにせ北アルプス付近ですから・・・目先の予想しか付かないというのが本音です。ごめんなさい。
>>えぼしさん
ご指摘ありがとうございます。変換を確かめてみたら「大平洋」という文字が出てきました。いつのまにか変わっていたようです。今は・・太平洋・・・キチンと変換するようです。
>>hinanoさん
熱帯低気圧が発生するか?といわれれば、今日の計算値では、「ない」ということになります。もちろん、突然の発生のおそれはありますけど、15日までに石垣島に影響するような熱帯低気圧や台風が発生する可能性はかなり低いでしょう。
もっとも沖縄付近は太平洋高気圧の西側を北上する暖湿流の通り道になって、雨の可能性が高くなっています。幸いなことに石垣島はそのエリアからはずれそうなので、雨の心配もないんじゃないかな?という感じです。
暖湿流の位置がちょっとずれると(太平洋高気圧の西への張り出し次第)、ありゃりゃ・・・になりますけど、後は神様に祈ってください。
7日の雷雨はすごかったですね。私の仕事場から見る安曇野方面、美ヶ原方面、志賀高原方面・・・360度雷雲がわいて雨が降った後、空いっぱいに雷雲の残骸が広がっていました。
教科書通りにいけば8日以降は雷雨は山岳地帯に局地的に発生ということになるのですが、なにせ北アルプス付近ですから・・・目先の予想しか付かないというのが本音です。ごめんなさい。
>>えぼしさん
ご指摘ありがとうございます。変換を確かめてみたら「大平洋」という文字が出てきました。いつのまにか変わっていたようです。今は・・太平洋・・・キチンと変換するようです。
>>hinanoさん
熱帯低気圧が発生するか?といわれれば、今日の計算値では、「ない」ということになります。もちろん、突然の発生のおそれはありますけど、15日までに石垣島に影響するような熱帯低気圧や台風が発生する可能性はかなり低いでしょう。
もっとも沖縄付近は太平洋高気圧の西側を北上する暖湿流の通り道になって、雨の可能性が高くなっています。幸いなことに石垣島はそのエリアからはずれそうなので、雨の心配もないんじゃないかな?という感じです。
暖湿流の位置がちょっとずれると(太平洋高気圧の西への張り出し次第)、ありゃりゃ・・・になりますけど、後は神様に祈ってください。
Posted by kasayan
at 2011年08月08日 20:18
