2011年07月18日

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 テレビニュースでも、なでしこジャパンの次あたりに台風6号のニュースが挙げられてきましたから、このブログでは、テレビやネットのニュースや天気予報とは異なる視点で、台風情報をまとめていきたいと思います。
(今日のブログ更新が遅れた理由・・・分かりますよね・・・?・・・おめでとう!!)

 したがって、一番気になるであろう台風6号の予想進路図については、日本の進路図の総本山・・・気象庁のHPでチェックし、セカンドオピニオンとして米軍の進路図をコマメにチェックしてください。
(台風接近に伴い、中心の位置関係が風向を知る重要なポイントになりますから、ブログへの引用はご法度。最新の情報でチェックしないとダメです)

 気象庁進路予想図: http://www.jma.go.jp/jp/typh/110624d.html
 米軍進路予想図: http://www.usno.navy.mil/NOOC/nmfc-ph/RSS/jtwc/warnings/wp0811.gif
  (米軍進路予想図(JTWC)の表示時間は世界標準時なので、+9時間してください)

 まずは、GSMという気象庁の天気予報の中核を担うシミュレーションデータから・・・広い画格で台風に伴う風や雨の様子を大ざっぱに把握しておきましょう(コメントはアニメに書き込んでおきました)。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 繰り返しになりますが、ポイントは二つ・・・台風の速度が遅いので激しい雨や風が長時間続くこと、台風に先行して流れ込む暖湿流によって、台風接近前に南岸を中心に強風や大雨が続くおそれがあるということ・・・です。

 15時追記
 MSMという気象庁の計算値の最新結果が発表になりました。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 15時現在、気象庁・アメリカ軍の予想進路はいずれも四国方面への上陸を示唆していませんが、今後四国に上陸するコースに修正される可能性がでてきました(GSMでも同様の傾向)。したがって、17時以降、最新の予想進路図をチェックし、情報をアップデートすることをオススメします。
 なお、台風進行に伴い起こりうることについては、上と下に掲載したアニメとほぼ同様と思われますので、アニメ中の台風の中心位置を予想進路図で修正して考えてください。もっとも、四国南岸では風向の変化が南東→南→南西→北西まわりで変化する可能性がありますので、イメージの修正には注意が必要です。

 では、大ざっぱに台風の動向を把握したところで、地域別に「何が起こりそうなのか?」を、ズームした図で考えてみましょう。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 今回は九州東岸・四国南岸・東海南岸を東進するので、風向は南東→東→北→北西という傾向で変化
 台風の強風は湿った空気を運んでくるので、風がぶつかる風上側の斜面で特に大雨のおそれがあります。 

 また、台風の中心が接近すると海面が吸い上げられ、風によって海水が吹き寄せられるので、風上側に湾口が開いている湾の奥では高潮のおそれが高くなります。

 これらの点を意識しながら上のアニメを見ると、自分の地域では何が起こるのか?をある程度予測できると思います。
 
 では、今日の台風の影響に絞り込んでもっと風や雨の様子をチェックしてみましょう。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 西日本では、暖湿流がぶつかる風上側の山の斜面中心にまとまった雨が予想されていることがわかります。

 他方、東日本には南から台風の暖湿気が流れ込み、ここ数日とは異なり、雷雨が発生する可能性が高くなっています。
 特に太平洋岸の静岡や愛知方面では、平地でも雨が計算されています。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 では・・・雨はどれだけ降るのでしょう?
 雨は台風特有の降り方・・・ドッと降っては止んでまたドバッ・・・という降り方をしますから、一定の時間帯の降水量を考える必要があります。
 これは自分で計算するより、気象庁発表の台風情報(ニュースで「いずれも多い所で○○ミリ」と言っているヤツの原本です)を読むのがオススメです。

 気象庁台風情報: http://www.jma.go.jp/jp/typh/typh_text.html
  (「位置」と書かれていない最新の情報でチェックします)

 どうです?・・・「何が起こるのか?」を把握できましたか?
 それでは、ここで、お住まいの地域の予報文をチェックしてみましょう・・・・各地の気象台が「何が起こるのか?」をどのように把握しているのか?・・・自分のイメージと比べてみるわけです。

 予報文: http://www.imocwx.com/yohoud.htm

 どうですか?自分のイメージと同じですか?
 以上の作業で、気象庁の予報を根拠から把握ができるはずです。

 さて、今回の台風・・・・・ゆっくり北上したかと思うと、いきなり東に急カーブしますが・・・なぜでしょう?

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 日本付近を太平洋高気圧が覆っていて、台風の北上を阻止
 20日にかけて太平洋高気圧が弱まるので、高気圧の北の縁辺の弱い風と、北海道の東にある上空の低気圧に伴う流れに乗って東へ進み、驚きの南東進をするということになります。

 台風を流す強い流れがあると、台風も速度を上げてサッサといなくなるのですが、強い流れははるか北を流れていて弱い状態・・・そんな状況を分かり易いように立体図にしておきました。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)




 さて、一応台風に関する情報をまとめた所で、これからは「何が起こるのか?」ではなく、「何が起こっているのか?」という現状を把握することも重要です。
 ネットではアメダスや気象レーダー、衛星画像などを自在にチェックすることが可能ですが、それらをどう利用するかによって、得られる情報はずっと多く異なります。
 そこで、オススメは頭の中で情報を合成するということ・・・・

 気象レーダーで雨雲の様子をチェックされることも多いと思いますが、チェックするときは必ず地図と重ね合わせて立体的に考えます

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 暖湿気が(山岳など)どこに集中して大雨になっているのかを知ることで、今後の大雨の予測ができます。

 さらに、衛星画像とも重ね合わせて考えます。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 断続的に降る雨の止むタイミングや降るタイミング、強まりや弱まりを雲の流れという広い視点からイメージすることができます。

 また、アメダスで風の様子をチェックすることがあると思いますが、漠然と風向をチェックするのではなく、風向と台風の位置関係を把握して、今後どのような風向変化をするのか?を推定してみましょう。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)



 そして、最後は、情報を総合的に頭の中で組み立て、台風の進路予想に重ね合わせ、台風が通過していくに当たって起こる一連の現象を連続でイメージするわけです。

 メンドクサそうですが、ほんの少しでもこのように意識するだけで、同じ情報を何倍にも生かせるはずですから、是非試してみてください。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)


 
 これから、しばらくは、台風の進行に伴って気付いたことがあれば、不定期に追記や更新をしてみたいと思っています。


 ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)にてどうぞ。
 可能な限り返信いたします。

台風6号進路予想と風や雨の影響(7月18日)

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)



 




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Posted by kasayan at 08:41│Comments(0)雑記
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