2010年10月27日
冬型ゆるむ、台風14号予想進路は北より?(10月27日)

故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。 今日の天気予報はあたるんでしょうか? |

昨日の天気予報やニュースは初雪や寒さで持ち切りだったと思いますが・・・・・このブログのトップは台風14号。

昨日に引き続き、気象庁のスーパーコンピューターで、日々の通常の天気予報のために計算されるGSMというシミュレーションプログラムの計算値をアニメにしました。
昨日とほぼ同様、豊後水道付近を北上した後、中国地方を日本海に抜け、北日本に再上陸という流れが計算されています。
また、台風の東側・・・四国・紀伊半島の山の南斜面中心にまとまった雨が予想されています。
もちろん・・・「気象庁の予想進路はこの計算値を採用していません」・・・・が、予想進路図の予報円の北側を通過すれば、このコースになりますから、ある意味、想定の範囲の話?
米軍の予想進路図も併せて、下にまとめておくことにします。
08時30分追記 志賀高原などの長野市東方の山々で初冠雪が公式に観測されたようです。 ■日時:2010年10月27日 ■場所:長野県 長野 ■内容:初冠雪 ■平年比:05日遅い ■昨年比:07日早い ■備考:トウホウレンザン |

おなじみ天気マークの天気予報。使い方次第で効果200%。「木を見て森を見ない」と言いますが、地元の天気チェックをするなら全国から。マークでエリア分けした境目の予報はアヤシイかも? |

西高東低冬型の気圧配置では、日本海側雪や雨、太平洋側晴天・・・といことになりますが、早くも冬型がゆるんでくる場合には、日本海側「のち 曇りor晴れ」、太平洋側「晴れ」or「のち 曇り」という天気分布になる傾向にあります。
今日の天気分布は・・・冬型がゆるんでくる場合のパターンですね。

地元長野にズームイン。見るのは天気マークの予報だけ?「・・のち・・」って何時? 「所により・・」ってどこ?予報文は必読です。 |

東日本も冬型がゆるむパターンの天気分布。
長野県北部の予報文に付いている「所により 昼前 まで 雨か雪」が、回復を示唆しています。
もっとも、日中の気温は10℃前後。
気圧配置は比較的足早に変化しても、寒気はゆっくりと抜けていきます。
そうなると・・・明日朝晴れた場合、放射冷却でかなり冷え込んだり、霜が心配になったりしますが、とりあえず、雲が多めなので、放射冷却は避けられそうですけど・・・・・・用心は必要ですね。

予報の理由わかりますか?理由がわからなきゃ占いと同じ。解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。 |

今日もありきたりなことばかり書きこんだアニメになりましたけど、付け加えるとすれば、高気圧は足早に東海上へ。
明日には次の気圧の谷がやってきて、天気は下り坂。
次の気圧の谷と台風との関係次第で、台風のコースが決定されますから、次に通過する谷は、今後を左右する重要な気圧の谷といってよいでしょう。

難しそうな専門天気図だって、書き込みをすれば超簡単。「天気予報の確からしさ」を調べる道具です。 |

昨日の予想進路図より、やや北よりのコースが予想されています。
昨日15時の計算値では関東方面に上陸の可能性も示唆されていましたが、今朝3時の計算値ではとりあえず房総半島をかすめるコースに変化しています。
それでは、米軍の予想進路図。

こちらも昨日よりやや北より?かほぼ同様のコースを示していますが、その行き先は遠州灘で東海地方への上陸を示唆。
日米双方の台風用のプログラムとも、日を追うごとに北より・・上陸傾向を示している・・・・ように感じます。
さらに、上で見たGSMというプログラムの・・・中国地方を日本海に抜ける計算値も併せ考えると・・・・
テレビやラジオの天気予報では、「上陸」というコメントにはかなり慎重になっていますけど、台風対策に時間がかかったり、安全マージンをとる必要がある場合には、「上陸は十分に可能性あり」「最悪日本海へと抜けるコースもありうる」と考えて、対策すべきだと思います。
テレビやラジオでは気象業務法という法律に縛られていますから、かなりコメントには慎重になります。
もちろん、ネットも気象業務法の対象になるわけですけど・・・・このブログは、Kasayanの備忘録ですから・・・・・・

日本海や北海道の降水が弱まること・・・・沖縄奄美方面で、台風の北側の雨域が活発になること・・・この二つがポイント。
回復はイイとして、沖縄奄美方面は復旧途中ですから、かなりイヤな感じですね。
次は、寒気が抜ける様子を一応・・・・

上空5600m付近、-30℃以下の寒気はサッサと北海道の北へ。
一方、-15℃以下の寒気は北陸以北に居座ります。
明日朝も今朝なみに冷える可能性あり・・・放射冷却があれば、かなり冷える・・・
農家の方などは、今日夕方の天気予報をチェックするときは、気温と霜注意報に着目してください。

天気予報は確率論。ハズレるとしたらどうなるの?失敗しない方法を考えます。 |
当たる・・・ということでイイですよね。

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可能な限り返信いたします。

(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
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Posted by kasayan at 07:19│Comments(0)
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