2010年08月11日
天気予報は当たるのか?(8月11日)台風情報(台風4号)

故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。久々の長野の天気に慣れるため、毎朝コツコツ天気予報の修行中。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今日、明日のテレビの天気予報は台風モードになるでしょうし、ネットで天気予報をチェックしていらっしゃる方なら、最新の台風進路予想図くらいは、お気に入りの天気予報サイトでご覧になっているでしょうから・・・・他の情報源ではあまり見かけないスキマの情報でブログを構成してみようかと・・・・

テレビでも時々見かけますけど、これは沿岸波浪予想図・・・波の予想の計算値です。
今夜21時の台風付近の波が5m以上になることが予想されていますが、波高の高い場所が比較的狭いエリアに限定されていることがわかります。
今日の段階では、長野県民の海と呼ばれる新潟県の沿岸・・・比較的波高は低めですけど・・・・台風が接近する明日にかけて、急激に高まってくるということです(明日に新潟沿岸は4mの予想)。
海水浴シーズンでもありますから、素人判断は・・・・・・・・・です。
また、風についても・・・・

海上保安庁が灯台で観測した風向風速を表示したものですが、わずか100キロ程度の距離で微風と強風になっています。
台風が時速25キロで進んでいるとすれば、ほんの数時間でいきなり強風域に入るということ。
今日の日本海側は、フェーン現象で気温が上昇して、波も穏やかですが、今夜から明日にかけて急変してきますから、海の遊びは無茶はされませんように・・・・・
11時35分追記 平成22年 台風第4号に関する長野県気象情報 第1号 平成22年8月11日11時11分 長野地方気象台発表 ■見出し 長野県では、台風第4号や湿った空気の影響で、11日昼過ぎから12日夜にかけて、落雷や突風、降ひょうに注意して下さい。また、12日は、激しい雨が降り大雨となるおそれがありますので、土砂災害、低地の浸水、河川の増水、強風にも注意して下さい。 ■本文 [台風の現在位置・予想進路] 台風第4号は、11日10時現在、対馬市の北西約110キロにあって、北東へ進んでいます。中心の気圧は990ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は25メートル、最大瞬間風速は35メートルで、中心から南東側370キロと北西側220キロ以内では、風速15メートル以上の強風となっています。 [長野県内への影響] <風の予想> 台風第4号は、12日昼前から夕方にかけて長野県に最も接近し、標高の高い所や南北に開けた平地を中心に、南よりのやや強い風の吹く所があるでしょう。 <雨の予想> 台風第4号や南からの湿った空気の影響により、12日朝から夕方にかけて、1時間に30ミリの激しい雨が降り大雨となる所があるでしょう。12日12時までの24時間降水量の多い所は、 北部 70ミリ 中部100ミリ 南部150ミリ の見込みですが、その後も、更に降水量が増えるでしょう。 [防災上の留意事項] 強風による農作物への被害、土砂災害、低地の浸水、河川の増水、落雷、突風、降ひょうに注意して下さい。 [特記事項] 台風の今後の進路や勢力によっては、風や雨などの予想が変わる可能性がありますので、最新の気象情報に留意して下さい。 次の「平成22年 台風第4号に関する長野県気象情報」は、11日17時頃に発表する予定です。 |
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

今朝はあえてエリア分けしませんでした。
全国的に湿った南風が吹いて、太陽が出れば夏の日差し・・・ドヨンとした雲が広がればドバッという雨があるという天気ですから・・・・・
むしろ、下のアニメで”傾向”を読みとっていただいたほうが・・・
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

予報文を素直に読む限りでは南部中心のにわか雨。
北部では、雲の切れ間からカッと太陽が照りつける時間もありそうですが、スコールのような雨が降るところも。
昨日の雨ほどではないかもしれませんが、運が悪ければ頭上が「所により」のエリアに入っちゃうかもしれません。
ピンポイント予報を使うのは・・・失敗のモトになるランダムな降水です。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
今朝は、予想図のアニメじゃなくて、気象庁の予報官(今朝の担当は渡辺さんという方らしい)の解説に付記をして掲載しておきます。
その前に今朝3時の実況天気図から。

台風の東側にスパイラル状のレーダーエコー・・・・等圧線が綺麗?に同心円状になってますね・・・・風強そう・・・。
あとは、北海道の西側のレーダーエコー・・・台風の接近とともに、上陸して活発化の可能性がありそうです。
で・・・これからの注意点を渡辺さん・・・という予報官がまとめた図。

ポイントは書き込んでおきましたが、今日は台風接近前の暖湿流による短時間強雨が注意点のメイン。
もちろん、台風に近い九州や山陰西部方面は直接の雨雲に警戒です。
(なんで渡辺さんかというと、本来気象庁内部だけにしか名前は出さない短期予報解説資料(中央指示報)ですけど、今朝は配信操作を誤って作成者名が出ちゃっていたんです。)
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日の雨の原因になる暖湿流の様子から見ていきましょう。

これ、暖湿流を流す空気の流れ。
今日は南西から吹き込みますが、明日になると西から吹き込むように変化していきます。
なんで、これを見るかといえば、長野県の場合は北アルプスのブロック効果が予想できるから。
明日午前に台風が新潟付近を通過後、ブロックが効いて回復が早いかも・・・です。
さらに、湿った空気の様子は・・・

暖湿流が流れ込む方向は変わっても、水色の濃いところ・・・特に湿った空気は日本上空を覆い尽くしていることにはかわりありません。
ブロック効果はあるにしても、通過後、ムシムシ、暖湿流が流れ込んでしまうところでは短時間強雨の可能性は残りそうですね。
で・・・暖湿流と台風本体による雨の様子を13日午前9時まで12時間毎にアニメにしてみました。

一言でまとめるのは難しいですけど・・・・・
台風の直接の雨は日本海沿岸中心。
台風の東側でも南岸を中心にボコボコ・・・・台風がまだ遠くても、いきなりの雨に注意といったところでしょうか。
台風通過による雨のエリアの変化・・・イメージできました?
東日本でピークになりそうな明日午前中の風と雨の様子だけピックアップ。


等圧線も混雑していますから、明日午前中の通過時には急激に南風が強まって、ドバッという雨は覚悟しておいたほうがよさそうです。
さて、今日の県内は?・・・ということで今日の降水の計算値。

南部や中部中心にスコールという感じ。
昨日同様、昼過ぎからですね。
ということで、台風がらみの情報を今日の天気予報にからめてまとめておきました。
情報の対象時間帯がたくさんでてきましたので、何時を予想した情報なのか、再確認しておいてください。
一応台風モードなんで、天気予報の当たりハズレを云々するのはやめておきますね。
なんか、今日はまとまりがないし、ストーリー性がない備忘録になってしまいました・・・
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Posted by kasayan at 07:50│Comments(0)
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