2010年07月08日
天気予報は当たるのか?(7月8日)夏恋し梅雨明け前
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
平年通りなら長野の梅雨明けは20日頃・・・昨年は14日でしたから、昨年並ならあと一週間、平年並でもあと二週間弱で夏がやってくるはずなんですが・・・・
梅雨寒があまりなく、ムシムシ感の強い今年の梅雨・・・・毎日天気のことばっかり書いていると、暗ーい天気オタクと思われちゃいそうなので・・・・

これ、昨年春までのKasayanの様子・・・写真はもっと前のものですけど・・・横浜のマリーナでのワンシーン。
小さなヨットですけど、この船で本州を一周回りましたから、暗ーいオタクじゃないことは伝わったかと・・・
20年以上も前、バブル全盛のころは、大きなヨットのクルーとして外洋レースにも参加。
梅雨明け前の今頃は、会社を休んでヨットレースのために横浜から志摩半島までヨットを回航したりして、ウキウキしていたもんでした。
海の無い長野にUターンしてほぼ1年になりましたが、映画 「彼女が水着にきがえたら」のワンシーン・・・桑田佳祐の「いつか何処かで」を聞いていたら、、久々に海が恋しくなっちゃいました。
「私をスキーに連れてって」や「波の数だけ抱きしめて」なんかと同じホイチョイプロの三部作の一つ。
このシーンのエリア、葉山ですけど、Kasayanがヨットを始めた頃、練習に明け暮れていたのはこのあたり。
この夏、一度訪ねてみようかな?
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

太陽マークがここ数日の中で最も多くなっています。
ただ気になる予報文の「雷」の文字・・・ザーッとチェックしてみましたが、昨日よりはずっと少なくなっていますが、あることはある・・・
ただ、マークで「のち雨」を付けているところはほとんどなし。
とりあえず、マークと予報文だけではこんなエリア分けになりました。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

県内の予報文も、南部には「所により」のオマケがなくなって、全県で夕立が予想されていた昨日とは異なり、中部・北部に夕立のエリアは限定されています。
また、「雷」の文字も無し。
やっぱり不安定の程度は弱まった?
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

例によって予想天気図を見ただけじゃ????な状態なので、短期予報解説資料というプロ用の資料をそのまま使うことにしました。
天気予報番組では前線が「南下します」と断定的なコメントが多いんでしょうけど・・・・まあイイかな?という感じ。
全般に晴れるところは多くなるものの、前線上に低気圧が発生して関東沖に進んでくるので、東日本南岸は夕方以降下り坂です。
ところで、暖湿流(暖かく湿った空気)というテレビの天気予報でもおなじみになっている言葉が、今朝はこの資料に書かれていません。
ちょっと弱まっているんですね・・・・流れ込みの量が。
でも、上空の寒気のことがキチンと書かれていますから、大気不安定は続くとは思いますが・・・・
どの程度不安定?は下の資料でチェックしましょう。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
このところ続いているので、まだ続けます・・・地上天気の台本・・・上空5800m付近の様子。

北海道付近、-12℃の寒気のカタマリ・・・寒冷渦が通過するので大気不安定・・・雷モクモクはこの図だけで十分わかります。
九州方面、-6℃の寒気に続いて-9℃の寒気が今夜にかけて南下してきますから、大気が不安定になることを予感させますが・・・あとは地上付近の暖湿流をチェックして判断。
で・・中部地方の不安定は?・・・・昨日まで南岸まで南下していた-6℃の寒気がちょっと北上。
不安定は解消あるいは弱まるのか??・・・暖湿流も併せて判断です。
そこで、地上付近の暖湿流の様子をいつものようにチェック。

昨日までは342K(相当温位といって雨の原料の目安)の暖湿気が内陸部まで入り込んでいましたが、今日12時の段階では336K(黄色)まで弱まっています。
寒気が南下してくる九州方面では、地上付近の暖湿流が特に弱まり330K以下の所も・・・
寒冷渦が通過する北海道や東北北部、そして寒気が真っ先にやってくる九州北部や山口県付近を除いて、全般に大気不安定の状態はやや解消気味という雰囲気でやっぱりよさそうです。
SSIという発雷可能性の指数も似たような分布。
実際雨の計算値はどうなっているかというと・・・・


昨日の記事に掲載した図と比較していただければ一目瞭然・・・明らかに降水の計算値は少なくなっています。
でも、長野県の夕立がなくなるわけじゃなくて、気温が今年一番になる可能性があるくらい晴れて暑くなりますから・・・暖湿流だけじゃなくて、自力で不安定に。
予報文にあったように、北部中心の夕立になりそうです。
あと、南岸を進む前線上の低気圧・・・昨日朝の予報では前線上の低気圧の発生をはずしていましたが、今日もあやしい状態。
短期予報解説資料の書き込みにあったように、東海・関東では一応、ゲリラ豪雨の可能性は頭の片隅にいれておきたいところです。
ということで、前線から離れている長野県に関しては天気予報は当たると思います。
暑くなるので、夏の予行演習したいところですけど・・・・週末じゃない・・・・・
週末にかけて・・・前線北上傾向・・・いまのところ・・・あーあ
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Posted by kasayan at 06:02│Comments(0)
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