2010年06月23日

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 今朝のレーダー画像、東日本中心に活発な雨雲
 ここ数日の長野県の雨は、梅雨前線の雨というよりは大気が不安定になって降る夕立の雨でしたけど、今朝は久々にしっかりとした雨になっています。

 梅雨といえば、(オホーツクの)冷たい気団と暖かい気団がぶつかって・・・という説明がされますけど、今日は地上付近にも冷たい空気が流れ込み、冷たい空気の出所は違うものの、これに似たフォーメーション。
 ここ数日、日本付近は太平洋高気圧から流れ込む暖かい空気が優勢で、九州方面で発達していた梅雨前線は湿った空気と乾いた空気がぶつかって・・・という説明のほうがピッタリでした。

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 沖縄が梅雨明けして、これからが梅雨本番の一か月
 インド洋から日本にかけての梅雨前線がしっかり見えます・・・・・・が・・・・・週末から太平洋高気圧が頑張っちゃうようです。
 昨日、異常天候早期警戒情報というお知らせ?が気象庁から発表され・・・・・
要早期警戒
警戒期間 6月27日頃からの約1週間
対象地域 関東甲信地方
警戒事項 かなりの高温(7日平均地域平年差+2.8℃以上)
確率    30%以上

 だそうですから、農業関係の方は特に週間予報に注目です。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。


天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 回復エリアと不安定エリアで分けたようなものですけど・・・・・
 上に掲載しておいたレーダーを見れば、このエリア分け、なんとなく理解してもらえますよね?
 長野県は二つのエリアの境目・・・イヤな場所・・・・ということになります。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。


天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 まず、気温ですけど、ここ数日より、グッと下がります
 雲が厚く日差しが少ないこともありますけど、中部も含めた「のち 北の風」の予想が寒気の南下を想像させてくれますよね。

 そして、予報文はいずれも「昼過ぎから」少しずつ曇りの時間が出てくると言っていますが、「所により」以下はいずれも「夕方まで雷を伴う」と書かれていて、相変わらず大気が不安定だということも教えてくれています。

 全国の天気マークの図で見た二つのエリアの中間・・・悪いところばかり影響されているようでね。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 ここ数日も上空の寒気と地上付近の暖湿気で、大気が不安定になっていましたが、どちらかといえば暖気優勢でした。
 今日は南と地上付近に降りてくる寒気と、北と上空に攻め込もうとする地上付近の暖気が戦うフォーメーション。
 
 北は寒気優勢で大気不安定の雨、南は寒気と暖気の主戦場の梅雨前線の雨、長野県付近はその中間
午後にかけて寒気が勝ち始めますから、西日本・東日本では戦いが終わって陸地の雨は回復傾向です。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 ここ数日続いていますけど、例によって地上の天気を左右する上空の天気図をチェック。

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 上空の寒気を伴った低気圧(寒冷渦)がいよいよ北海道上陸寸前・・・ホントにゆっくりでした。
ここ数日、似た天気が続いていたのも、コイツがノロノロしていたから。
 この低気圧から南に延びる上空の気圧の谷のメインの谷が、今日本州を通過するので、地上では雨雲が活発に。
 谷が過ぎる夜には、冷たい空気を運ぶ強風軸も日本に上陸し・・・・気温下がり気味になって前線も夜にかけて南下傾向です。

 で・・・寒気の様子を見ると・・・・

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 上が上空、下が地上付近の寒気の様子ですけど、上空の寒気の中心が北日本に接近するにつれて、暖気優勢だった地上付近にも冷たい空気が流れ込んできます。
 冷たい空気と昨日までの暖かい空気がぶつかる場所・・・前線ですけど、寒気優勢になってきているので、上の天気図のアニメの梅雨前線は、教科書のような停滞前線じゃなくて、寒冷前線として描かれています

 この様子、地上の風で見てみると・・・

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 北よりの風と南よりの風がぶつかるエリアで雨が計算されていて、ぶつかるエリアが夜にかけて南下しているのがわかりますよね。
 ちなみに、北海道に上陸しようとしている寒冷渦の東側では空気の収束が起こっていて雨の活発化が予想されています。

 で・・・いつものように具体的な雨の様子

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 夜にかけて・・次第に回復・・・寒気が上陸しつつある北海道方面は不安定性の雨が継続です。

 長野県付近は?

天気予報は当たるのか?(6月23日)前線+不安定の雨


 午後には回復に向かいますが、山岳地帯中心に降水有り。
 盆地では昼過ぎには回復ですけど、高原や山では夜まで雨が尾を引いてしまうようです。
 前線の影響が弱まっても、寒気の影響が残っちゃうんですね。

 ということで・・・・今日の天気予報はイメージ通りに当たる・・・でイイでしょう。
 場合によっては、もっと回復が早く感じられる可能性が少しはあるかも?・・・ですけど、雨があまり残らなければラッキーと思って、安全をみて予報のイメージでよいと思います。

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