2010年06月02日
天気予報は当たるのか?(6月2日)寒気残り夕立続く
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言

今朝の県内、盆地で10℃前後。
この時期、盆地の朝の気温の平年値は13℃前後ですから、平年より3℃ほど低めといったところ。
もっとも菅平や野辺山あたりでは霜が降りてもおかしくない気温。
日中はようやく平年並みの気温になるようですが、このところの低温が秋の収穫にどう影響するのかが心配です。
とまぁ・・平年並とか○月並という表現が天気予報で使われるわけですが、平年値表というものが手元にあれば、予想気温や実況気温を見て誰でもわかります。

これ長野市の6月の平年値表。
気象庁のHPを探すと出てきます。
見つかりにくいところにあるので、いじり倒してみてください。
役に立ちそうな情報が埋もれていますよ。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

今日もブログを書いていてデジャブを見ているような気がしてきます。
細かい所は日々変化しているんですけど、全体の傾向はほとんど変化していないんですよね。
昨日の記事そのまんまでも通用しそうな天気傾向・・・ということは、昨日夕立があったところでは、今日も用心ということになっちゃいます。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

こちらも昨日と微妙に違いはありますけど、基本的に夕立モード。
今朝珍しくSBCのラジオを聞いていたら、「気象協会から送られてきた予報文を読んでいるんですけど、長文なんですよねぇ・・・」なんて言っていました。
朝のSBCラジオの天気予報・・・この図に書き込んである予報文をそのまんま読んでいるだけなんですね。
それじゃ電話の177と同じじゃないの?
今日の風、北部と中部は北風で南部は「のち南の風」。
北と南の風がぶつかるエリアで夕立・・・という傾向がここ数日見られます。
中部が「のち南」の予報になる場合とそうでない場合で夕立エリアが変化するんですよ。
11時追記:
早くも長野地方気象台から県内全域に雷注意報が発表されています。
かなり早い発表・・・・ですね。
■発表日時
平成22年 6月 2日10時28分 長野地方気象台発表
■概要
長野県では、2日昼過ぎから2日夜遅くまで急な強い雨や落雷に注意して下さい。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

昨日のアニメと流れは同じですけど、とりあえず-18℃の寒気のコアは東海上へ抜けます。
でも・・・-15℃の寒気は残っちゃうんですね。
一方、地上付近の寒気は東へ抜けて、6月の日差しで気温は昨日より上昇傾向。
結局、相対的に地上と上空の温度差は変わらず・・・大気不安定のまま。
上空5500m付近との温度差が40℃前後になるわけですが、考えてみれば4~5キロほど先の地点との温度差が40℃もあるってすごいことですよね。
横じゃなくて縦になっているとあまりすごさを感じませんけど・・・・・・
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
昨日の記事と同様の図を使っていますから(一部あえて変更しましたけど)、昨日の記事と見比べてみると変化傾向がわかるんですけど・・・・・
まずは大気不安定の主原因・・・上空の寒気の様子から・・・・

コアが抜けても-15℃の寒気は残る・・・ということでした。
一方、地上付近に流れ込む暖湿流は・・・・・

水色の濃いところが特に温かく湿った空気があるところ。
九州方面ですけど、昨日より西に移動して、九州は東からの冷たい空気が優勢になってきます。
とりあえず、宮崎方面などの雨は回復に向かうということになりそうです。
上空と地上の様子を確認したところで、今日の大気不安定エリアは?

特に発雷の可能性があるのが赤エリア。
昨日と同じですね。
で・・・具体的な雨は?

今日は気象予報士試験でも使われる天気図を使ってみました。
いつもは1時間降水量ですけど、これは12時間降水量。
九州方面に降水が計算されていますけど、これは午前中中心の雨ですね。
中国山地あたりでも降水がありそうですが、こちらではあまり計算されていない・・・少なめ?
一方、中部山岳地帯や関東北部山沿いはキチンと降水が計算されています。
長野県付近は?

昨日同様、午後3時ころからが要注意。
昨日は長野市内でもちょっとだけゴロゴロの音が聞こえましたけど、善光寺平は暗くなっただけでほとんど雨なし。
菅平方面の山で雨があったようです。
今日も昨日と似た場所で雨があると思いますが、雷雲が平地に流れてこないとは断言できません。
昨日のようにかすっただけで済む保証はないということだけは覚えておいてください。
ということで・・・今日の天気予報・・・・当たるでイイですよね。
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Posted by kasayan at 07:26│Comments(0)
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