2010年04月14日
天気予報は当たるのか?(4月14日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言

今朝の長野市内は3℃前後。
昨日朝の予報より2℃ほど高めになっていますが、昨日日中より20℃前後も低くなっています。
市内から見る菅平は、透き通った冬の空気に覆われているようでした。
今夜はグッと冷え込みそうですよ・・・・
昨日に引き続き、今朝も気象庁から「暴風雪と高波に関する全般気象情報」が発表されています。
特に日本海の海上と北海道や東北北部の日本海側を中心とした警戒情報ですが、一部抜粋すると・・・
<暴風>
北日本と北陸では、14日は風が非常に強いでしょう。北海道の日本海側では、海上を中心に15日明け方にかけても風が非常に強い見込みです。また、北日本では強い寒気の影響で雪を伴い、ふぶきとなるところもあるでしょう。
予想される最大風速は、
14日 北日本日本海側 海上25メートル、陸上20メートル
北日本太平洋側 海上25メートル、陸上18メートル
北陸地方 海上20メートル、陸上18メートル
伊豆諸島 20メートル
15日 北海道日本海側 海上20メートル、陸上18メートル
昨日は看板が飛ぶなど様々な災害が発生しているようですから、今朝のニュース項目に入ると思います。

衛星画像やレーダーを見ると、日本海にはいわゆる筋状の雪雲発生。
冬型の気圧配置になって、日本海沿岸では雪や雨になっているようですが・・・・・

市内から見た北アルプス方面・・・青空が広がって、強い西風を想像させる北アルプスからの雲が出来ています。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

冬型の気圧配置ですから、日本海側ぐずつく・太平洋側晴れ・・・の天気分布になっています。
このエリア分け・・・久々ですね。
もっとも、冬型は北日本中心になってきますから、北陸以北の日本海側中心のエリア分けです。
青森には雪だるまが吹き飛ばされそうなマークがついていますが、これは暴風雪のマーク。
4月に入ってこのマークを見るとは思いませんでした。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

県内の天気マークは太陽と雲がセットになっていますけど、曇りのタイミングを予報文で見ると「朝晩」や「夜」ですから、日中は実質的に春の冬晴れ(変な表現ですけど)ですね。
冬型の気圧配置になって長野県全域で良く晴れるときの風向は上空1500m付近で西寄り、3000m以上で真西の風が多いのですが、今日はそのパターン。
北アルプスの南側、御嶽山の北側が風の通り道になって諏訪地方に強風が吹きこむ傾向があるのですが、今日の予報文はまさにその傾向になっています。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今朝の天気図と今夜の天気図は、ちょっと見ただけではあまり変化がないように見えますけど、北日本の等圧線の間隔が夜にかけてまだまだ混雑してきます。
北日本の風は今夜にかけてまだ強まるっていうことですね。
ただ、昨日の強風は一時的に南東の風でしたけど、今日は冬にありがちな北西の風中心。
慣れているといえば慣れている?風向ですが・・・・・・
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
県内の予報は実質的に晴れの予想になっていますから、ハズレるとしたら「あまり晴れない」という程度のことでしょうから、あまり検討するイミがなさそうですよね?
あとは、傘マークがついていた北陸の雨か雪の影響はあるか?程度のことだと思います。
・・・ということで、今回の急激な天気や気温の変化の原因が昨日からどうなっているか?変化していないか?ということを中心にザクッと検討しておきます。

上空の流れの渦・・・昨日と一昨日、この渦ができる理由を書きましたが・・・今夜にかけて渦が綺麗な?真円状になって、いわゆる寒冷渦と呼ばれる地上から上空までドーム状(筒状)の渦になることがよくわかります。
教科書的にはシビアな気象現象が発生するので注意・・・ということですが、北海道を中心に本当にシビアな天気になっていますよね。
さらに、気温急降下の原因の寒気についても昨日に引き続き追跡。

上空の渦に対応してまだまだ寒気が流れ込み続けます。
特に上空5500m付近の寒気は、流れの渦に対応してトモエの形に渦になっています。
また、特徴的なのは下層の寒気。
地上の気温次第では降るものが雪になる-6℃の寒気がこの時期に山陰まで南下。
今夜はググッと冷え込んできそうですね。
県内の時系列予報を見ると、今夜の気温は今朝より下がってくるようですよ・・・
http://www.jma.go.jp/jp/jikei/322.html
ということで・・・・昨日からの天気の流れの原因に大きな変化はありませんでした。
細かな降水の予測には変化があるにしても、全体の予報の傾向は安定しているようです。
で、最後は一応・・・日本海側の雨や雪の県内への影響を確認しておきます。

図に書き込みをしておきましたが、正午の段階で、北アや新潟県境付近で弱い降水。
このあたりでは午前中中心に雲が多め・・・標高の高いところでは雪がちらつくと思いますが、午後にかけて降水はなくなる計算になっています。
基本的に晴れと思っておいてよさそうです。
今日の予報も当たりますね・・・・きっと。
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Posted by kasayan at 07:33│Comments(0)
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