2010年04月13日
天気予報は当たるのか?(4月13日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言

いきなり今日の予想最高気温の図ですけど、長野市の予想気温が25℃。
25℃以上の夏日ってやつですね。
そして、明日の予想気温を見ると・・・

長野市で日中11℃ですから今日の半分以下。
朝の気温に至っては1℃ですから、周辺の標高の高いところでは氷点下でしょう。
霜注意報なんかも出るかもしれませんね。
今日のテレビやラジオの天気予報では「気温乱高下」とか「体調管理には・・・」なんてコメントが多いと思いますけど・・・・・
こんなときは天気の急変・・・・嵐の予兆。
ヨットオタクだったKasayanはどうしても荒れる海に頭がいっちゃうんですけど・・・・海の無い長野県の天気予報ってなにか物足りない感じがします。
で・・・海がどれだけ荒れるかといえば・・・気象庁発表の短期予報解説資料によると・・・・
「②波:モデルを基本とするが、風の強まりに対応させ、波の高まりも早める修正必要。また太平洋側でも風吹き抜けやすい所では上方修正を検討。明日までの最大:北海道、東北日本海側7m、北陸6m、東北太平洋側、伊豆諸島、西日本日本海側4m、東・西日本太平洋側、沖縄・奄美3m。」
天気予報が発達していなかった頃なら、天気に急変で、日本海では漁船の遭難が多発したであろうという天気変化です。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

「ぐずつきエリア」という表現はなにか弱い感じがするんですけど、ベタ雨じゃないので、風を除いて考えると「ぐずつく」という表現になっちゃうんですよね。
そのあたりを考慮して見てください。
で・・・・昨日の太平洋側中心の雨から日本海の雨にバトンタッチですから、今日の天気チェックは日本海で起こる現象に着目することになります。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

北部は「南の風 後 北の風」。
そして、県内全域で「夕方から夜のはじめ頃雨」なんて書いてありますから、このタイミングで前線通過かもしれないな?・・・なんて感じがします。
一方、中部や南部は南の風のまんまですから、高い山が多い長野県を前線のしっぽがグズグズに崩れながら通過するときのパターンです。
詳しくは予想天気図で確認してみましょう。
長野ローカルの朝のテレビの天気予報は予想天気図も無しに長野県の地図に天気マークを載せただけのCGを見せて終わりなんですよね・・・
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

今日のアニメはうーんと長くなっちゃいました・・・。
気温の話と前線通過の話、北日本が次第に荒れ模様になる話と日本海側で雨が降る理由、寒気が南下してきて明日は冬型の気圧配置になって寒くなる話・・・・みんな大切な要素なんで・・・・
あっ!日本海で波が急に高くなる理由を書いてなかった・・・・・・低気圧が発達して西風が強まるということですけど、長野県だからイイですよね?
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。

なんで日本海で低気圧が発達するの?という理由は昨日の記事で書きましたので、そちらをご覧いただいたほうが良いのですが、上空に寒気が流れこむとともに、空気の流れの蛇行が大きくなって渦を巻き、地上から上空にかけて筒状の渦ができるから・・・ということです。
これは昨日チェックした図とほとんど変化はありませんから、キチンと?北日本中心に嵐になります。
で・・・寒気の様子を昨日同様にチェック。

上空の寒気は北海道西側に南下して、北海道東側に暖気が北上。
暖かい空気と冷たい空気が混ざろうとしているのがよくわかります。
混ざる力が渦を作るのがよくわかりますよね。
冷たい空気は重いので下へ・・・暖かい空気は軽いので上へ・・・らせんのように空気が混じりあうわけです。
また、下層1500m付近には-6℃の寒気。
この寒気は降るものは雪になるという寒気。
地上がおよそ2℃以下なら雪になりますから、県内でも標高の高いところは要注意。
スタッドレスまだ履いてます?
ということで、予想図のアニメの中の荒れ模様の原因について確認しました。
・・・わざわざこうやって検討するのは地上の天気図の計算値が本当にこれでイイの?ということを確かめるとともに風や雨の計算値が異常じゃないの?、予報の組み立てはOKということも点検しているわけです。
次は、今日の気温上昇について。

関東甲信で気温上昇・・・中部地方は西風・・・・北アルプスや南アルプスの風下側で気温が高いことがわかります。
山越えの気温上昇・・・フェーン現象・・・ということだと思います。
そして最後は具体的な降水の様子。

太平洋側の低気圧の雨域は東へ抜けるものの、日本海の低気圧が発達するとともに寒冷前線の帯状の雨域がしっかりしてきて夕方以降北陸以北の日本海側を南下。

もっとも県内は、北アルプスが前線に吹き込む湿った西風を遮ってほとんど雨はなし。
北アルプス周辺を中心にパラッとある程度だと思います。
予報文の「所により」はこの付近でしょうね。
今日も長くなっちゃいました・・・・・今日の予報?・・・・そりゃ当たるでしょう。
雨が降るエリアは「所により」という表現で、限定してないんですから。
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Posted by kasayan at 07:54│Comments(0)
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