2010年03月18日
天気予報は当たるのか?(3月18日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今週末、20~22日は3連休の方も多いようですが、昨日、気象庁からちょっと早めの注意喚起の情報が出ちゃいました。
行楽の事故を防ごうとしているんですね。
「発達する低気圧に関する長野県気象情報 第1号」と題して、三連休中日の21日(日)には嵐になるから行楽や登山は気をつけなさいというお達しです。
原文を引用掲載しておきますので、3連休の計画・・・じっくりと考えてくださいね(図はKasayan掲載)。
発達する低気圧に関する長野県気象情報 第1号
平成22年3月17日15時00分 長野地方気象台発表
(見出し)
低気圧が急速に発達しながら21日に北海道付近を通過する見込みです。このため、長野県では広い範囲で強い風が吹き、山岳では荒れた天気となるおそれがあります。また、湿った空気が流れ込むため、大気の状態が不安定となる見込みです。短時間に降る強い雨、雷、突風、なだれや融雪に注意して下さい。
(本文)
20日は低気圧が急速に発達しながら日本海を東北東に進み、21日に北海道付近を通過する見込みです。このため、長野県では20日から風が次第に強まり、21日は広い範囲で強い風が吹き、山岳では荒れた天気となるおそれがあります。
また、低気圧に向かって南から暖かく湿った空気が流れ込むため、大気の状態が不安定となり、短時間に強い雨が降る可能性があり、雷や突風のおそれもあります。積雪の多い地域では雪解けが進み、なだれや融雪による災害にも注意が必要です。
今後、気象台の発表する警報・注意報や気象情報に留意してください。

2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。

西日本南岸と北日本はそこそこ太陽マークがついていますけど、日本の腹?のあたりだけ傘マークや雪マークがついています。
小粒のピリリと辛いものが、日本の真ん中あたりを通り過ぎていくという感じですね。
低気圧の通過ですけど、影響は地域的に限定されてくる感じです。
長野県は、このエリアのど真ん中・・・ズバリ影響を受けてしまいそうですね。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。

県内全域曇りベースで、「夕方 から」下り坂のようです。
降るものは「雨か雪」「雪か雨」で、どっちつかず。
こういうとき、標高の高いところは雪を想定するのが吉でしょうね。
いずれにせよ、降り出しの様子はチェックしなくちゃならないですね。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

発達する低気圧が通過するんじゃなくて、小粒の低気圧が西日本から関東沖へと進んでくるんですね。
この低気圧と前線が冬と春の境目ですから、低気圧の反時計回りの渦の影響で、前線の前に春の空気がながれ混んできます。
このため、地上付近の暖かい空気と上空の寒気がぶつかって大気不安定。
ちょうど関東甲信付近で特に雨(雪)雲が発達して一時的にドッと降るという感じになりそうです。
嵐というわけじゃないですけど、小粒ですがピリッとくる山椒の実低気圧?
特に県内山岳部では一時的な強い雨・突風・落雷も想定しておいたほうがよさそうです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
降り出しの様子から見ておきましょう。

予報文では「夕方 から」ですけど、実際は午後になると、南から流れ込む湿った空気が各アルプス付近で強制的に上昇させられてもくもくとした雨雲が湧いてきそうです。
そして、夕方には県内全域が雲に覆われて・・・・雨ということになりそうですね。
ですから、午後は降っていなくても雨具をもって出かけるのが吉でしょう。
次は、上空の寒気と地上付近に流れ込む暖気の様子。

必要なことは書き込んであります。
SSIというのは、発雷の可能性を示す指数ですけど、関東甲信付近は十分雷の可能性があります。
予報文に雷は書いてないですけど、可能性があることは覚えておきたいところです。
で・・・・今日の天気予報・・・・なにせ不安定な空模様ですから、「夕方 から」にあまりこだわると失敗するかもしれません。
午後は不安定の状態が強まって、いつ降ってもおかしくない程度に考えておけば今日の予報は当たると思います。
12時40分追記
低気圧に先行して、県西部で雨雲が発達しつつあります。
県東部への拡大は遅くなるかもしれませんが、ちょっと早めの雨(雪)を想定しておいたほうが良さそうですね。

繰り返しますけど、21日の嵐・・・無理されませんように。
早めの情報が出たのは年末年始の大雪以来ですから、気象庁も結構気にしているんでしょうから。
最後に雨の原料が流れ込む様子だけオマケで掲載しておきます。

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Posted by kasayan at 07:10│Comments(0)
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