2010年03月07日

天気予報は当たるのか?(3月7日)


 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 午前6時15分、朝の長野駅付近は冷たい雨に煙っています。

天気予報は当たるのか?(3月7日)


 今日の県北部の予報は「雪か雨」ですが、長野市街地は雨でスタートしています。

 昨日夕方の気温は6℃前後。ここ数日の暖かさを思えば肌寒かったとは思いますが、冬というイメージではなかったですよね?
 でも今朝6時の長野市内の気温は1.2℃。まだまだ下がる傾向です。

天気予報は当たるのか?(3月7日)


 これから長野県上空には寒気が南下してきます。
そして、寒気の南下の程度と地上の気温がベストマッチしたと瞬間から雨は雪へ。
 と・・・書いている瞬間外を見たらもう雪に変わっていました(午前7時)

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。


天気予報は当たるのか?(3月7日)


 昨日に引き続き北海道付近だけは日本海側雪傾向の冬が続いています。

 一方、昨日と同様、西から天気下り坂
昨夜から下り坂を下りはじめていますから、今朝の段階ですでに坂の真ん中付近にきています。

 ただ、今日の下り坂は長い坂
西日本の「のち くもり」・・・予報文を読んでみると、タイミングは早くて午後で、太平洋側では夕方以降。
 長野県付近では今日いっぱい雨や雪になってしまいそうです。

3、長野県の予報
 長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。


天気予報は当たるのか?(3月7日)


 北部と中部が「雪か雨」で、南部が「雨か雪」
雨と雪のどっちがメインかがわかりますよね。

 寒気が北から南下する程度でこのようになっているわけですから、今日のチェックポイントは、寒気の南下の様子になりますね。

 降り方についてもチェックしますけど、予報文からするとずっと降り続けるようですね。

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。

天気予報は当たるのか?(3月7日)


 南岸の前線上の低気圧の動きが遅い
これが一日降り続ける理由の一つです。

 そして大陸の高気圧から吹きだす北東の風
これが寒気を地上付近にもたらします。

 この寒気の影響で、地上付近が冷えると上空の雪が融けずに落ちてくるというメカニズムですが・・・単純じゃないんです。
 南から流れ込む湿った空気が今日の雨の原料ですけど、これが流れ込みすぎると上空が暖かくなりすぎちゃいますし・・・・・・
 特に関東付近は特に雨か雪か悩ましい状態でしょう。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 まず、一日何かが降り続けることを見ておいてください。

天気予報は当たるのか?(3月7日)


 午前、昼、午後と、雨域の様子がほとんど変わりません
おまけに東海や中部地方だけ雨域が北に拡大しています。
 低気圧が南海上にやってくるためですけど、ちょっと拡大が大きいですよね?

 そこで、上空1500m付近の風の流れをチェック。

天気予報は当たるのか?(3月7日)


 南の低気圧付近で反時計回りに渦が巻いているのは当然ですが、長野県南部付近にも反時計回りの渦が計算されています。
 弱い低圧部が出来ていて、そこに南から暖かく湿った空気(雨の原料)が流れ込んでいるようです。 
 これが北に雨域が拡大する原因だったんですね。

 一方、北部や関東には北東の風
冷たい空気を運んできますから、長野県付近は二つの空気がミックス状態。
 雨雲もそこそこ発達するはずです。

 ここで、地上付近の風の様子も見てみましょう。

天気予報は当たるのか?(3月7日)


 地上付近は南岸の低気圧までストレートに冷たい北東の風が吹きこんでいます。
南の暖かく湿った空気が、地上付近に北から流れ込んでいる冷たい空気の上を滑り上がっているんですね。
 
 二つの空気の接触面で雲ができて、北へいくほど寒気で冷やされて雪になるという構造でしょう。
 ということで、雲を冷やす寒気の様子をチェック。

天気予報は当たるのか?(3月7日)


 夜にかけて降るものは完全に雪という-6℃のラインが南下してきます。
北部の雪はますます確実なものになってきますが、南部はイマイチどちらにも定まらない傾向。
 でも夜になると地上付近の気温も下がって、雪の可能性が高まるということだけは確かですね。
 
 ということで・・・・今日の予報・・・・・
どう見ても何かが降ることは確実ですし、予報文には「雪か雨」や「雨か雪」なんてあいまいに書いてありますから、ハズレの要素を考えられません
 当たるとしかいえないでしょう。

 先週の日曜日の朝も雪でしたけど、今週も同じ景色になっちゃいました。

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