2009年11月30日

天気予報は当たるのか?(11月30日)

 故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?

1、今日の一言

 30年ぶりに長野で冬を越すことになったKasayan。
スタッドレスタイヤを買い込み、あとは交換のタイミングを待つだけですが・・・・・

天気予報は当たるのか?(11月30日)


 予報をチェックして、あやしい日の3日ほど前に交換してやろう・・なんてチキンレースを考えているんですけど、昨夜NHKテレビの天気予報・・・時系列の詳しい予報ってヤツを見ると長野市内にも雪だるまマークがついてるんです・・・・・ギョ!

 NHKの時系列予報は、気象庁じゃなくて、日本気象協会発表のモノ。
ちなみに日本気象協会って財団法人で、気象庁や国とはなんの関係もありません(天下り?は???)。

 一方、気象庁発表の予報は雨ベースで標高の高い所のみ雪。

 で・・・・・今朝、長野市内は・・・結局雪にはなりませんでした

 さて、昨日夕方以降、県内に降りだした、今朝の段階ですでに東に抜けています。

天気予報は当たるのか?(11月30日)


 この雨、高気圧と高気圧の間の気圧の谷に南から湿った空気が流れ込んでできた雨雲が降らせたもの。
 県内はほとんどのエリアで雨だったようですが、中南信も含めて高い山や高原では雪やみぞれになったようです。

天気予報は当たるのか?(11月30日)


 スタッドレス交換のチキンレースは、今日のところはセーフでした。

2、全国の予報
 テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。


天気予報は当たるのか?(11月30日)


 いつものエリア分け。
四国・近畿から長野県にかけて太陽マークが並んでいますけど、多くは雲マークとセットになってます。
 
 このエリアの周囲には雲マークが多く見えるので、周囲の雲マークがイタズラしないか?が今日の予報の心配要素になりそうですね。

3、長野県の予報
 天気マークしか見ていませんか?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。


天気予報は当たるのか?(11月30日)


 長野県周辺を見ても、新潟方面は曇りマーク関東に至っては「のち 曇り」マークですけど、傘マークが散らばってます。

 上で見たレーダーの様子では、雨雲はほぼ抜けたようなので、関東方面の傘マークは県内にイタズラしそうにありません。
 じゃあ、新潟県の曇りマークはどうなんでしょう?
 このあたりは確認しておいたほうがよさそうです。

 もう一点、県内の予報の「朝晩 くもり」
「朝」は雨雲の残りカスのことでしょう。じゃ「晩」の雲は?

4、一般的な天気図の評
 どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。


天気予報は当たるのか?(11月30日)


 それらしくポイントを棒で指して読み上げれば、お天気キャスターの解説になるようにしてみました。
ネットの天気予報でも、もうちょっと手間をかけるべきだと思うんですが・・・・グチはやめて・・・

 結局、今日の長野県内、関東沖の低気圧、九州の気圧の谷、日本海の気圧の谷(低気圧)の三方向あやしい要素に囲まれた「晴れ間」のようです。

 西の気圧の谷までは距離があるようですし、関東の沖の低気圧は離れる方向。
ということは・・・日本海の低気圧の影響がどれだけあるのか?が太陽マークと曇りマークのバランスを決めることになりそうですよね。

 そこで・・・本当は、プログという専門の天気図に手書きした図をお見せしたほうががいいんですけど、時間がないので、いま話題のスーパーコンピューターが計算した正午の雲の様子を見てみます。

天気予報は当たるのか?(11月30日)



 上層・中層の雲は県内にかかっていませんけど、上越との県境付近にベッタリと雲がかかっています。
日本海の低気圧の影響ですね。
 北信、それも北ほど雲マーク優勢、南部ほど太陽マーク優勢というイメージです。

 予報文のあった「晩」の曇り・・・この低気圧の影響ですから、低気圧が東北東へ進むに従って、北信から南信に広がっていく感じです。

5、今日の天気予報は当たるのか?
 100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。


 ということで・・・予報が「晴れ 時々 くもり」ですから、快晴!をイメージしていなければハズレと感じることはないでしょう。

 あとはイメージする太陽のバランスの問題。
北信ほど雲マーク優勢、夕方に近づくにつれて雲が広がってくるというイメージだと思います。

(12時追記:11時発表の予報で、北部は「くもり」に訂正されました。あやしさが現実になりました。)

 
 スタッドレスチェック・・・しなくっちゃ・・・



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この記事へのコメント
三方向の低気圧に囲まれ「あやしい要素」の「晴れ間」、ということに納得です。移動性高気圧時はシロウト目でも晴天を予想できますが、こういった複雑な気圧配置だとなかなかどうして…。山では冬季、日本海に低気圧が現れると、一時的に北アルプス方面では晴れ間になることがありますが、その後は急速に天気が崩れてくるってことがありますが、今日の場合、北に行くほど雲が多くなるから、これには当てはまりませんね。
Posted by 32Count32Count at 2009年11月30日 08:10
 32Countさん、こんにちは。
 西高東低ガチガチの冬の気圧配置の場合、日本海に低気圧が進む直前、一時的に高気圧に覆われて北アルプスも晴れる傾向にあります。この場合の低気圧は上空のジェット気流の渦からパワーをもらい、大陸の寒気も加わって急速に発達しますから、天気も激変です。
 一方、今日発生する日本海の低気圧は、冬場の低気圧と少々異なっていて、発達のパワーを与える上空の空気の流れの要素がなく、地上付近の風の流れのよどみによって細々と生きながらえるという性質をもっています。
 今日の曇りも、正確にはこの低気圧の影響というよりは、低気圧にちょっとだけパワーを与える上空の弱い渦が県内を通過して、雲を作る・・といったほうが良いです。

 北アルプスは、下層の空気の流れを遮る屏風のような存在ですから、複雑な渦を作り、教科書通り考えられません。美ヶ原などの他の山々との絡みもありますし・・。
 東京にいた頃は、目配りする地方が沢山あって、なかなか詳しく検討することができませんでしたが、一年間かけて試行錯誤するつもりです。
Posted by kasayankasayan at 2009年11月30日 11:46
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