長野県中南部の予報は??南岸ぐずつき気味(10月20日)
故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。
今日の天気予報はあたるんでしょうか?
昨日朝の天気予報・・・関東地方を中心に傘マークがたくさん付いていましたが、
ハズレだったといってよいでしょう。
昨日の記事に何種類かの計算値を掲載しましたが、
GSM(全地球モデル)という計算値をベースとしたデータはすべて”悪め”の予想をしていましたが、
MSM(メソスケールモデル)という計算値は”ぎりぎり雨は降らない”という予想になっていました。
気象庁の予報官は、”悪め”の予想の計算値を採用して予報を組み立てて・・・ハズレてしまったわけですが・・・・
計算値の多くが”悪め”の予想をしているときに、一部の”ぎりぎり雨は降らない”という計算値をどう評価して、予報を組み立てるべきか?
一方、
私たちが、このような状態を知ってしまったとき(知ることができる時代になっています)、
どう考えて行動すべきか?
あらためて考えさせられたような気がします。
おなじみ天気マークの天気予報。使い方次第で効果200%。「木を見て森を見ない」と言いますが、地元の天気チェックをするなら全国から。マークでエリア分けした境目の予報はアヤシイかも?
今日の天気マークの分布・・・斜めになっていますけど、
南から曇りベース、晴れベース、曇りベースと・・・・地層のように天気分布が層をなしています。
そして、
各層の境目の点線付近の天気はどちらともつかないアヤシイ状態ですから、今日の予報・・・全国的にアヤシイ・・・多少のズレはあるよ・・・・という感じです。
地元長野にズームイン。見るのは天気マークの予報だけ?「・・のち・・」って何時? 「所により・・」ってどこ?予報文は必読です。
北陸は「のち くもり」マークですが、予報文を読むと
「のち」のタイミングは「夜」ですから、
日中は晴れベース。
一方、それ以外は曇りベースで、南岸には傘マーク。
予報文を斜め読みすると、
曇りマークの場所でも、南岸ほど「雨」の文字が多くなっています。
南岸ほど雨の可能性が高い・・・ということですが、
雨のエリアはどこまで北上するの?・・・このあたりの判断が予報をアヤシクします。
また、北陸の晴れベース・・・案外、長野県北部は晴れ間があるかも?
予報の理由わかりますか?理由がわからなきゃ占いと同じ。解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
基本的に、
日本付近が気圧の谷になることはおわかりいただけると思います。
あと・・・書きませんでしたけど、
大陸の高気圧付近には強い晩秋(初冬?)の寒気、日本付近は秋真っ盛りの空気、前線の南側には初秋の空気が層をなしています。
各層の境目で天気が悪くなる・・・前線が発生したり、低気圧が発生したりしている・・・ということです。
で・・・それぞれの
層の勢力の強まり方、位置の変化で、気温や空模様が変化する・・・という構造ですね。
難しそうな専門天気図だって、書き込みをすれば超簡単。「天気予報の確からしさ」を調べる道具です。
天気を悪くする原因
いつものように、
天気を悪くする原因を、空模様の骨格・・・上空の気圧配置(天気図)でチェックすることからスタートしましょう。
日本付近の上空・・・深い気圧の谷が通過している・・・というわけではありません。
ですからシビアな天気が発生することもないわけですが、この図の
等高度線(実線:等圧線と同じ見方をすればOK)が微妙に
凹になっているところ(弱い上空の気圧の谷:赤い点線)が通過するたびに、
微妙に天気が悪くなる状態。
また、
季節の境目の前線付近の上空には強い偏西風の流れがあって、南岸に吹き続けていて、大きな変化は見られません。
急激に秋が深まりましたが、
ようやく落ち着いた秋モードに入ってきたのかもしれませんね。
今日の雨は?
まず、
今日の雨の様子をアニメで・・・・
南岸の前線がわずかに北上して、雨のエリアも波打つようにちょっとだけ北上。
まさに
「南岸を中心にぐずつく」という表現がぴったり。
一方、日本海に発生する低気圧の雨はそれほど活発ではなさそうです。
東日本にズームすると・・・・
なんと
長野県南部はもちろん、中部にまで雨の影響がありそう。
昨日はこれと同じMSMという計算値が雨をあまり予想しておらず、GSMという計算値が雨を予想していたのですが、
今日は正反対・・・・MSMのほうが雨を多めに予想しています。
そして・・・・
気象庁はGSMという昨日ハズレた計算値を今日も採用して、予報を組み立てています。
本当にイイの?これで・・・・
今朝のレーダーを見ると・・・・
非常に弱いものであるにしても、
長野県中部付近まで雨雲が観測されています。
天気予報は確率論。ハズレるとしたらどうなるの?失敗しない方法を考えます。
今日の長野県の予報・・・このまんまだと、特に中部南部の「くもり」の予報・・・・ハズレるような気がします。
これらのデータだけじゃなくて・・・他のデータも併せ見ると・・・・
そこそこの面積で降水が予想されると思うので・・・MSMを採用して、
せめて「所により雨」を入れるべきじゃないかと・・・・・
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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
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