天気予報は当たるのか?(9月9日)涼しさいつまで?猛暑復活?
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。久々の長野の天気に慣れるため、毎朝コツコツ天気予報の修行中。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
台風が通過して涼しくなって・・・・
この涼しさ続いてくれ!という方も多いでしょう。
そんな期待を打ち砕くつもりはありませんけど・・・・
昨日に引き続き、
向こう一週間の気温の予想グラフを見ると、
11日(土)にかけて次第に気温が高くなり、平年を4℃前後上回る暑さが復活。
太平洋高気圧が勢力を盛り返すからです。
ただ、週明けの
13日(月)あたりには、平年並みに戻る予想は昨日と変わらず(
平年の気温はこちら)。
この週末を乗り切れば、
来週は涼しくなる?
さて、昨日、
台風の予想進路がいきなり南よりに変化して、なんだよ!!予想できなかったのかよ!!と思われている方もいらっしゃるでしょうけど・・・・
これ、
一昨日の午後にこのブログにも掲載したMSMという計算値の予想天気図。
東海方面に南下する台風9号の様子や、災害も発生した静岡県付近のまとまった雨が予想されています。
まさに
ズバリ予想されていたんですね。
ただ、
昨日朝に発表された短期予報解説資料というプロ用の資料を見ると・・・・・
気象庁の予報官は、この予想図とほぼ同じ傾向を示していたGSMという計算値を取り上げて、台風の予想位置が
「南寄り過ぎている」と判断して修正(改悪)をしてしまったようです。
(Kasayanにしても、あそこまでの南下は想像できず、せいぜい北アルプスでバラけながら、松本か諏訪付近を南東進すると思っていました)
初の北陸上陸の台風でしたし、ウィンドプロファイラという
上空の風の様子の観測値を見ると、上陸地点周辺では西風が吹いていて、イマイチ南下を判断しにくい状態でしたから、
予報官としてはものすごく迷って誤った判断してしまったのかも?
気象庁では台風モデルという台風専用の計算も行っていますが、その計算値がどうなっていたかはわかりません。
ただ、
正しい計算値を誤って修正してしまうほどのイレギュラーな状況だったということはいえるでしょう。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。
さて、今日の天気ですが、
基本的には全国的に晴れ。
昨日、台風が通過したエリアでは、
台風と前線の置き土産の雲が残っていますが、
次第に回復という予報になっています。
回復すれば、気温上昇。
西日本では猛暑日直前の気温が予想されています。
当然太平洋高気圧復活・・・ということが予想されますよね。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。
東日本は、雲マークが左側にありますから、
基本的にくもりベース。
ただ「のち」とか「一時」「時々」太陽マークですから、
回復傾向。
空気が乾燥していまし、気温上昇も先週ほどではありませんから、
県内に夕立は予想されていませんし、周辺の県にも夕立は予想されていません。
ただ、
静岡県だけ傘マークがついています。
台風(熱低)は雨まで置き土産を残したの?
長野県南部や山梨にも影響しそうですから、後でチェックしておきましょう。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
今日の日本は
秋と夏の二層構造。
中間の東日本・・・気温や天気も中間になりそうです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
今日も一応、
天気分布の骨格を作る上空の様子と、地上付近の天気図を対応させてチェックしてみましょう。
地上の天気図だとイマイチわからないのですが、
上の段、上空の天気図を見ると、
太平洋高気圧が西からモリモリ勢力を回復してくるのがわかります。
暑さ復活ですが、
下の段、北朝鮮付近に低気圧と前線が生まれつつあります。
こいつが
日曜日あたりに日本に延びてきて、秋雨前線に?・・・そして涼しく?
その可能性が高そうですよ。
さて、高気圧が張り出してくるなら
雨の心配はないと思いますが・・・・・
やっぱり
基本的に雨の心配はなさそう。
夕立も少なそうですね。
じゃ・・・
静岡付近の傘マークは?
静岡付近だけ南風。
台風が残した湿った空気や、たっぷり降った雨が蒸発した水蒸気が山にぶつかって雲を発生させ、
雨を降らせるようです。
静岡、山梨、長野県南部県境付近は、昨日雨が多かっただけに、少しの雨も要注意ですね。
最後に、
ムシムシの湿り気の回復状況もチェックしておきます。
今朝と明日朝の空気の湿り気の様子ですが、
青の湿った空気と白い乾燥した空気がせめぎ合っています。
明日にかけて青の湿った空気が優勢に。
週末は暑さ復活だけじゃなくて、
西からムシムシも復活。
どこまで北上するか?ですね。
ということで、
今日の天気予報・・・
はずす要因も少ないでしょうから・・・
当たりだと思います。
あと、
昨日の備忘録として、天気図やデータを添付しておきます。
台風の南下の様子を色々
考察している途中なので、書き込みはアテになりませんが、
興味のある方はいろいろ考えてみてください
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kasayangw@yahoo.co.jp
可能な限り返信いたします。
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
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