天気予報は当たるのか?(2月28日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今朝は
雨音で目を覚ました方もいらっしゃるのでは?
太平洋側から日本海側まで
ベッタリの雨雲ですねぇ・・・・
昨夜の予報では、県内、朝のうちだけ雨で急速に回復の予想でしたが、
ちょっとだけ回復が遅れる方向に予報が修正されています。
せっかくの日曜日ですから、
雨があがるタイミングを中心にチェックしたいと思います。
太平洋側の県では今日は天気よりも津波の心配がデカイはずですけど、海のない長野県・・・民放でも津波警報や注意報の画面スーパーは出すんだろうか?そもそも放送局のシステムに津波は搭載されていたっけ?
スーパーの基準を忘れてしまいました。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。
レーダー画像で
雨雲のかかっていたエリアはみんな「雨 のち 晴れ」マークになってますね。
ということは
「のち」のタイミングが今日のポイントです。
3、長野県の予報
長野にズーム。見るのは天気マークの天気予報だけ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」はマークだけじゃわかりません。
天気マークだけじゃ
回復のタイミングがわからないので、さっそく
予報文を読むと・・・・・
全県で
「昼前 から」ですから、用語集を開くと
午前9時から12時までの間。
昼飯頃にはOKという感じがしますけど、
スパッと止んでくれるんでしょうか?
ここは詳しくチェックしたいところです。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
低気圧や前線が去って高気圧がやってくる・・・という実に単純な構成なんですけど、これ以上書き込む意味があまりないので・・・・・
雨が止むタイミング=低気圧が抜けるタイミングです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
まず、
「昼前 から くもり」を計算値で見てみましょう。
これは
MSMという日本付近を中心に細かい要素まで計算しているシュミレーションデータ。
12時の降水量予測ですが、弱い降水が尾を引くようにして
雨の本体が東へ抜けていることがわかります。
ちなみに
13時にはすっかり東へ抜けています。
昼前後にはあがるという感じでしょうか?
ついでに、
GSMという地球全体を計算しているシュミレーションデータ。
普段見る天気図もこの計算値をもとに作られている
メインの計算値。
こちらでは、同時刻の
降水域はすでに東へ。
こちらなら
「昼前」でも良い感じです。
二つの計算値を見比べてどうのこうのというのはあまり意味がないのですが、天気予報の誤差というかズレを考えて
安全マージンをとるならば、昼前後と考えておくのが吉。
長年ヨットで外洋へ出たりしていたので、安全マージンを大きめにとるのがKasayanのクセなんです。
で・・・
雨が止んだらすぐに「のち 晴れ」になるのか?ですが、
上層と中層の雲は早々に東へ抜ける傾向。
下層の雲が消えるタイミングが晴れてくるタイミングになりますが、
昼過ぎには雲の切れ間から日がさしてきて午後3時には青空が広がってくるという感じでしょうか?
上で見たGSMという計算値のようになるなら2~3時間早めに推移しそうですが、早めに晴れたらラッキーというように考えておきたいと思います。
ということで・・・・
今日の予報、安全マージンをとれば予報文の「昼前 から くもり」を昼前後に考えておいたほうが良いのですが・・・・ほんの1~2時間の細かなことですから
予報は当たると考えたいと思います。
最後に
備忘録を兼ねて
チェックした天気図を掲載しておきます。
つまらないと思いますので、ここまで読んでいただければOKです。
上空の気圧の谷・・・南海上の
低気圧に対応する谷は順調に東へ。低気圧は発達傾向。
北海道付近へ別の谷が接近中。
天気回復の午後は、
下層から中層まで北西の風中心。
県内飯山方面の下層雲が残り、回復が遅れる傾向。
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