天気予報は当たるのか?(1月5日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今朝、
比較的暖かくありませんでした?
冬なんだから、多少気温が上がっても、
寒いことには変わりないんですけど・・・・
朝の
県内は、ほとんど
プラスの気温。
飯田では午前5時の段階で、
6.4℃もありました。
でも、日が出る頃になって
気温は下がり始めています。
また、
明け方まで、県内を
雨雲が覆っていましたが、午前8時現在で雨雲は
東へ抜ける傾向。
通勤時、雨はほとんど止んでいると思いますが、これから
北部中心に雪が降りそう。
で・・・・・雪が積もったら・・・
雪かきですけど、雪かきのときに知りたい
「どれだけ積もった?」「どれだけ積もるの?」という情報の
リンク集を作りかけています。
よろしければ、ブックマークして大雪の時にでも使ってみてください(
この記事)。
ただ、今のところ
大雪のときしか使えないんですよね・・・・・なので、ver.1です。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。
ざっくりと全国的な天気傾向だけを見るのが目的のこの図。
本当にざっくりと見れば
日本海は雪中心のぐずつきエリア。
一方、
太平洋側は、「のち 晴れ」マークが多いので、次第に
回復・・それも
晴れまで・・・と分割することができます。
冬型の気圧配置が強まって、日本海側雪!、太平洋側晴れ!に向かっていく途中の天気分布です。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。
午前5時に予報が発表された段階で
北部は北風。
中部は南風が次第に北風に変わってくるようです。
諏訪地方だけ強い西風が予想されていますが、これは北アルプスの南側を抜ける北西の風が盆地に沿って山梨方面へ抜ける風・・・・ってことがここ1カ月の風を見てわかりました。
北部と中部の風を見ると、
北風になると雪なのかな?なんて気がしませんか?
ただ、
南部だけ南風ってどういうことでしょう?
これはあとでチェックしてみます。
いずれにせよ北から順番に、
北部は雪ベース、中部は曇りベースで雪も・・・、南部は曇りということですね。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
衛星画像と実況天気図を合成した図を作って、
予想天気図にチェンジ・・・なんてアニメを作ったら、容量を圧縮する段階で画像が汚くなっちゃいました・・・・・失敗!
日本海側に低気圧、
太平洋側に発生しつつある低気圧と前線・・・・この二つにはさまれて、
昨夜は
県内各地・・・南部中心でしたが・・・
雪や雨が降ったんですね。
また、
日本海にある低気圧が、掃除機のように太平洋の
湿った暖かい空気を吸い込んで・・・・衛星画像の暖湿流の矢印付近の雲ですね・・・
今朝は気温も上昇。
ただ、これからの
空のシナリオは・・・・・低気圧が発達しながら北海道方面へ進むと、今度は大陸の冷たい空気を吸い込み始め、
気温は急に低下。
このため、冷たい空気によって日本海で蒸発した水蒸気=
雪雲が、北西の季節風に乗って
北陸経由で県内へやってくることになる・・・ということになりそうです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
まず、今日の雪の降り始め頃・・・
午前9時の風の流れと降水(雪)、そして上空1500m付近の気温の様子をまとめてみました。
日本海の低気圧に南から流れ込む
暖湿流は北日本方面へ。
県内には
西から-5℃の冷たい空気が流れ込み始めます。
それと同時に
日本海収束帯という北北西と北西の風がぶつかりあう
雪雲のベルトコンベアーが北陸へ。
雪雲が北アルプスを越えて県内に流れ込み始めるようです。
ということで、
風が南から北に変わる順番で、雪が降り始めることになりそうですが、大陸から低気圧に吹き込む
冷たい風は西日本を大回りしているので、
南部では南風でも気温が下がってくるんですね。
中部地方だけ添付しておきましたが、
気象庁発表の時系列予報(
ココをクリック)を見ると、
北風に変わるタイミングで雪が予想されていることがわかります。
中部は予報文と同じ
昼過ぎですね。
ところで、今朝5時前、
気象庁本庁は
「暴風と高波及び大雪に関する全般気象情報 第3号」を発表しています(降雪量の予測部分だけ抜粋添付、
原文はココをクリック)。
<大雪>
中国地方から北陸地方と北日本では山沿いを中心に大雪となるでしょう。
6日6時までの24時間に予想される降雪量はいずれも多い所で、
東北日本海側 80センチ
北海道・関東北部・北陸地方・中国地方 50センチ
東北太平洋側・甲信地方・東海地方(岐阜県)・近畿北部 40センチ
の見込みです。
ところが長野地方気象台は、午前7時過ぎ現在、長野県の大雪情報を発表する気配もないし、大雪注意報も出していません。
午前11時過ぎに新しい予報が出るタイミングで長野地方気象台も大雪情報か大雪注意報を出す可能性もありますが、このあたり気象台はどのように考えているのか?
西から雪雲が流れ込むので、高い山中心の雪で、平地の降雪をあまり予想していないからか????
正直、Kasayanも気象台が発表した予報以上の空のシナリオを思いつきません。
しいて言えば、北風がまともに吹き始める直前に、ちょっとだけ青空が見える可能性もあるかと思いますが、これは重箱のスミを突き過ぎ。
今日の北部・・・・時間切れ・・天気予報の予報は降参です。
次は
中部や南部・・・・・
中部は、「一時 雪」が予想されていますから、この状況でどう転んでも予報がハズレたという印象を持つことはなさそう・・・・なので、
予報は当たると考えて良いと思います。
こちらも
一時的に青空が見えるかもしれませんが、それも基本的には
雲の切れ間程度のはず・・・?
むしろ、
南部・・・・予報は「朝 から くもり」ですが、雪雲が一気に流れ込んでくる昼前後から、
木曽地方にも雪雲が流れ込んできそうなんですよね。
中央アルプスでブロックされる伊那盆地はよいとして、
木曽地方では雪が降るかも?という点で、アヤシさを感じます。
うーん、今日は難しかった・・・・・・・
天気予報の予報がハズレそうです。
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