故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
今朝4時50分、気象庁が
「暴風と高波及び大雪に関する全般気象情報」を発表しました。
いよいよ気象庁も本腰を入れて
年末年始の雪を警戒している様子。
放送局の天気予報担当者も、この情報が発表されると、ニュースデスクと掛け合ってニュース項目に入れるよう時間配分の交渉を開始するので、大雪に関する情報は台風などと同様ニュースになるような
防災情報というわけです。
気象庁のHPに原本がありますが(
ココをクリック)、
明日午前6時までの予想降雪量は、東海・関東
甲信地方で20センチと書いてあります。
たかが20センチですが、雪の降りだしが今夜ですから、
降り始め数時間の予想にすぎません。
今日夕方17時に、新しい情報が発表される予定になっているようですが、さらなる
積雪の上乗せが予想されますから、年末年始のお出かけの予定のある方は天気チェックをお忘れなく。
(追記:長野地方気象台も大雪情報を発表しました。URL・内容等は記事文末にあります)
北アルプス、今年は1200人くらいの登山者があるらしいってニュースで聞きましたけど、何事もなければよいのですが・・・・。
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。
日本海側が大晦日に向けての下り坂エリア。
日本海側はほとんど「のち 雨」マークですが、降り始めの段階で気温が高いということ。
日付が変わり、
寒気が南下してくるにつれて雨は雪に変わります。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。
全県、天気マークは曇り時々
晴れですが、予報文では「
昼過ぎ まで」。
午後から次第に曇ってきて、
夜雪のパターン。
ところが・・・
明日朝の予報文はいずれも「くもり」・・・いったん
小康状態になるんですね。
県内全域、
今日の昼間は晴れるけど夕方には曇って、夜になると雪。
だけど明日朝までに一度止んで、昼前後から本格的な雪スタート・・・という流れです。
また、
北部の
雪には
「所により」が付いています。
これがどこか?・・・
たぶん山沿いだと思いますが・・・これはキチンとチェックしておきます。
だって、明日朝6時までに20センチの積雪が予想されているんですから。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
今日のアニメは
文字が多いのでゆっくりチェンジするようにしました。
年末年始、
テレビに気象予報士が出演してまともに解説をやっているのはNHKくらいでしょう。
冬型が強まる様子、
寒気が南下する様子、あとは衛星画像で
日本海の筋状の雪雲の様子を見せるのが解説の中心になるはずです。
あとは、「大雪情報」の
予想積雪量を地図で示すはずです・・・「いずれも多い所で20センチ」ってヤツですね。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
気象庁から
防災情報が発表されているので、予報がハズレるという予想は不謹慎。
雪の降り方をビジュアルでイメージできるようにしてみます。
ここからは時系列で
超長文になってますから、
太字だけ拾い読みするだけでもOKです。
午後6時、
寒冷前線が長野県に差し掛かりはじめます。
このタイミングで、
北アルプス方面や
新潟県境、そして地形的に南西風が入りやすい
木曽地方で雪が降り始めます。
県内上空1500m付近は0℃以下・・・ようやく寒気が入り始めたところ。
南部の平地では雪まじりの雨になるところがあるかもしれません。
午後9時・・・3時間ほどで
寒冷前線は長野県を
通過。
前線通過のタイミングで、北部より
南部のほうが広い範囲で降水が計算されています。
前線に吹き込む南西の風が入りやすいからだと思います。
いすれにしても、午後9時には雪もひと段落・・・
前線通過の雪または雨でした。
一方、寒気は前線よりワンテンポ遅れて南下するので、寒気は6時とかわっていませんね。
深夜0時・・・前線は完全に太平洋上へ。
寒気マイナス5℃のラインが急に北陸に上陸してきました。
ちなみにマイナス6℃は、平地でも降るものはみんな雪になる目安(地上の気温にもよりますが)。
北陸も雨から雪に変わるタイミングです。
そして、
本格的な雪雲が北アルプスや新潟県境の山々にかかってきますが、まだ県内には広まっていません。
また、南部の雨(雪)雲は早くも消えてしまうようです。
これが
予報文から読み取れた小康状態のようです。
午前3時を飛ばして、
明日午前6時。
北部は相変わらず
北アルプス方面が雪の中心。
結局、
気象情報に書かれていた20センチの積雪は
北アルプス方面の山沿いを想定しているようです。
また、予報文の「所により」も、山沿いのことのようです。
ただ、ほんの数時間、雪雲が長野盆地に流れ込んだだけで薄っすらと積もることはザラですから、平地では雪が無い・・・なんて断言はできません。
一方、いったん雪が止んでいた
南部ですが、午前6時になると
再び雪が予想されています。
上空のマイナス5℃の寒気はわずか6時間ほどで南部まで南下。
西の風が強まって、北アルプスの南側から雪雲が流れ込んでくるんですね。
そして、
日本海には北よりの風と西寄りの風が集まるシアーラインが出来ています。
これが
雪雲を長野に運ぶベルトコンベア。
明日朝にはベルトコンベアの準備が整うようです。
最後は、
明日午前9時。
いよいよ
シアーラインが強まりながら長野県に向かって雪雲を運びはじめます。
洗車のホースを長野県に向けているかのようですね。
また、
大雪の目安のマイナス9℃が目前・・・寒気の南下も急激。
この状態、さらに
強まりながら元旦の夜まで続きます。
ずいぶん長くなりましたけど、明日にかけての雪の降り方がイメージでき・・・・ればよいのですが・・・
19日の大雪であわてちゃった方・・・
積雪量は前回と同程度、あるいはそれ以上になる可能性もあると思いますので・・・注意してくださいね。
あっ!・・・記事をアップしようと思ったら、
長野地方気象台も大雪情報を発表していました。
積雪の予想は今日夕方に発表するようですが、その前に注意喚起をするつもりのようです。
一応、重要なところを
抜粋して添付しておきます(
原本はここをクリック)。
[降雪の予想]
30日夜には、北部の山沿いや西側の地域から雪が降り始め、31日朝には、北部の広い範囲に広がる見込みです。その後、31日の昼前後にかけて降雪の範囲はさらに南に広がり、中部や南部の市街地でも、数センチの積雪となる所があるでしょう。
31日夜以降も北部を中心に雪は断続的に降り続く見込みで、1月1日には、長野市街地でも数十センチの積雪となる可能性があります。
また、31日から1月1日にかけて、山岳部では風雪がさらに強まり、大荒れの天気となるでしょう。
これで、この冬2回目の雪チェック。
実際にどうなるか・・・・の情報集めをしなくちゃいけないんだけど・・・メンドイ・・・・