故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
毎日、こうやって
天気チェックしながらブログに思いつくことを書きつつ、ちょっとした図を作ったりしています。
ブレーンストーミングってわけじゃありませんけど、こんなことをしているだけで、だんだん頭の中が整理されて、
未来の空のシナリオがイメージされてくるんです(ならないこともあるけど)。
それに、
記録として残りますし・・・。
中でも
図を作るのが効果的なんで、たくさん図を作っているのですが、これを削るのもプレゼンテーションの勉強になるので、泣く泣く
削っています。
これ、
今日作った図の一部。作るにあたっては、もっと多くの天気図を見ています。
天気予報は、
伝えるタイミングが遅れると「予」報じゃなくなっちゃうんで、確実なものを早く出すことが必要です。だから
天気図解析のスピードも大切。番組担当をしているなら、放送時間に遅れたらゴミですし。
相撲の朝稽古と一緒です。
年齢とともに
処理能力の衰えを感じるわけですが、解析作図30分、ブログ仕上がり20分、どんなに長くても全体60分以内・・・・
今日も滑り込みかぁ・・
2、全国の予報
テレビやネットでご存じの天気マークの天気予報。使い方次第で何倍にも役立てることができますよ。まずは全国の予報から。「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。
ほんとに大ざっぱですけど、
日本海側と太平洋側にエリア分けできます。
日本海側ぐずつくってほどではないですけど、曇りがち・・・
冬型の気圧配置のはじまりを予感させます。
ということは、太平洋側はピーカンではないにしても晴れベース。
長野県は南北に長いですから、北部と南部もこんな傾向がイメージできますよね。
3、長野県の予報
長野にズーム。天気マークしか見ていないんじゃ?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。
全県とも「くもり 時々(一時) 晴れ」マークですけど、予報文を読めば、
マークの裏に隠された微妙な違いがわかります。
北部・中部は、「時々 晴れ」ですけど、
南部は「朝から昼前 晴れ」ですから、
「一時 晴れ」。
北部・中部は曇りベースで晴れ間も出るというイメージですけど、
南部は午後になって曇るというイメージ。今日はそこそこの天気。
明日の予報文もオマケにつけておきましたけど・・
北部「夕方から 雨か雪」・・これ「所により」はありません。
中部「所により 雪」。
今朝のお天気放談は、
今日から明日の流れでチェックします。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
いつもは、ここで、予想天気図のアニメに書き込みをしてますけど、今日は
雪の目安になる上空5500m付近、マイナス30℃の寒気が南下してくる様子をチェックしてみます。
ここ数日、この寒気は中部地方に到達してなかったんで、予備的な雪の目安・・・上空1500m付近の寒気の様子をチェックしてきました。
でも、
上空5500m付近の寒気ががっちり南下してくるようになれば、本格的な冬もスタートって感じ。
今日は、まだ大陸沿岸までしか南下しませんが、
明日になると急激に南下速度を速め、明日日中には、
長野県北部に到着します。今日はまだ寒気の影響は小。
まず、寒気をチェックしましたが、
寒気だけでは雪になりません。
寒気が暖かい日本海から水蒸気を吸い上げて雲を作り、
冬型の気圧配置で吹く北西の風にのって日本海沿岸、そして長野にやってくることはご存じだと思います。
で・・・雪雲を流し込む
冬型の気圧配置は?
今夜にかけて北にかたよっているものの、西高東低、
冬型の気圧配置が強化開始。
大陸の高気圧から、北海道の北の発達した低気圧に風が吹き込みはじめます。
そして、
明日、南下してくる
寒気が日本海の水蒸気を吸って筋状の
雪雲を作り・・・寒気長野到達にワンテンポ
遅れて雪雲が長野に流れ込む・・・というシナリオになりそうです。
ですから、冬型が強まり始める今日は、県内北部中心に曇りベース。
明日はいよいよ雪雲の登場で、北部中心ですけど
盆地でも雪ですね。
北部「雨か雪」というあいまいな表現なのは、
地上付近の気温がイマイチ下がらないためだと思います。
ただ、気象庁は、
明日、天気マークに雪マークを使いなさいというテロップ番号という数字を予報文につけていますから、控え目ながら
雪の可能性が高いと判断しているようです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
長野にUターンして、
久々の長野の雪。
今回は、気象庁の予報官のキモチを読み取る練習として、
謙虚に長野地方気象台の予報を見守りたいと思います。
あやしい・・・と思う部分・・・たとえば、
明日の降りだしのタイミング・・・なんかはありますけど・・・いや・・・今回は・・・