天気予報は当たるのか?(11月25日)
故郷長野の帰ってきた気象予報士Kasayan。おきまりのテレビの天気予報とはちょっと異なる視聴者の視点から、今日の天気予報をチェックしています。今日の天気予報は当たるんでしょうか?
1、今日の一言
緊急地震速報・・・地震の揺れが来る前にアラームで知らせるやつ・・・ご存じですよね。
ラジオやテレビでやっていますし、専用の端末も販売されています。
でも、地震の際に
テレビやラジオをつけているとは限りませんし、端末もちょっとお高い・・・
そこで、
仕事中PCに向かっている方にオススメなのがWNIの緊急地震速報
「The Last 10-Second」。
これ、
昨日北海道沖であった地震で実際に表示された画面。
アプリを
ココでダウンロードして無料で使うことができます。
ネーミングに「Last」が使われているのが、不気味なイメージをかもしだしていますけど、設定次第で
結構頻繁に作動するので、「おいあと20秒でゆれがくるぞ!」と叫べば
職場の予言者になれるかも?
2、全国の予報
「木を見て森を見ない」などと言いますが、天気予報も頭上の天気だけを気にしていてもダメ。
天気の変化は他県からやってきます。
まずは、いつものように
木を見る前に森からチェック。
北海道の上空を低気圧になりきれない気圧の谷が通過してぐずつくほかは、
東日本、東北も天気回復傾向。雨を降らせた南岸の低気圧が東へ抜ける様子は後でチェックします。
高気圧エリアの西日本はいわずもがな・・・ですね。
3、長野県の予報
天気マークしか見ていませんか?
「・・のち・・」って何時でしょう? 「所により・・」があるかもしれませんよ。
全県で
「雨 後 くもり」マーク。
「後」っていつ?が問題になりますけど、予報文を読んでみると「朝から くもり」。
じゃあ「朝」っていつよ?ってことですけど、予報用語では午前6時から9時をさしますから、
遅くとも9時までには雨が上がるってことですね。
詳しくは、
天気予報の使い方カテゴリーの「天気予報のチェック方法(5)」に書いておきました。
4、一般的な天気図の評
どんな理由でその予報は作られたんでしょうか?理由がわからなければ占いと同じ?
テレビの解説は「天気予報の確からしさ」を知るための道具です。
今日の天気変化も大勢はシンプル。
テレビの解説風にいえば・・・
「南岸の低気圧が東へ抜けて、日本付近は緩やかに高気圧に覆われて、晴れるところが多いでしょう。ただ、北海道を気圧の谷が通過するのでこちらでは雪の降る所もありそうです。また、今夜には日本海に寒気を伴った気圧の谷が近づくので、日本海の沿岸部では大気が不安定になります。雷が発生するおそれがありますのでご注意ください」
ってことになります。
で・・・テレビと同じじゃこのブログも使えないので、
もうちょっと突っ込んで・・・・・
これ、気象衛星に写る雲の動きから
地上の風の様子を推測して衛星画像に書きこんだもの。
太平洋の
秋の暖湿気と大陸の乾燥した寒気が日本付近でぶつかって、低気圧を発生させ雨雲ができていることがわかります。この
雨雲が上空の偏西風にのって東へ移動っていうわけですね。
で・・・
雨雲が長野県を抜けるタイミング・・・・予報では「朝」でしたけど・・・本当?っていうことでレーダーもチェックしておきます。
4時半の段階で雨雲の
お尻は岐阜県あたりですから、まあ妥当な線かな?
最後に、
上空の寒気が今夜日本海側の大気を不安定にする・・・っていうとこですけど、空気中の
水滴や水蒸気を写す衛星画像を見ると、
朝鮮半島付近に乾燥した「暗域」と呼ばれる部分がU字型に見えています。この部分の高層天気図を見ると、マイナス24℃の寒気。
空気が冷えると水蒸気を含むことができなくなって乾燥しますから、白くはならないんですね。
この部分の動きをチェックすると東へ進んでいて、
今夜あたり日本海へ。
温かい空気が上昇しやすくなって、雷雲が発生しそうです。
5、今日の天気予報は当たるのか?
100%じゃない天気予報。もしハズレるとしたらどうなるんでしょうか?
予報のハズレで失敗しない方法を考えます。
ということで・・・・はずれるとしたら
雨雲が東へ抜けるタイミングが遅れる場合が考えられますけど、
遅くとも昼までには回復と思っていれば良いでしょう。
また、日本海に寒気が流れ込む影響で雷雲が発生しやすい日本海沿岸・・・に近い
上越県境に近いほど夕方には雲が広がりやすくて、太陽マークのイメージまで回復しないかもしれません。
いずれにしても今日回復不十分でも
明日は晴れる可能性が高いので気にしない!
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