故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報のリハビリ中。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。
9月17日(金)に、
異常天候早期警戒情報が発表されています。
今回の検討期間(
9月22日から10月1日)においては、
この時期としては強い寒気が北・東・西日本まで南下するため、
北海道、東北地方では22日頃から、北陸地方では23日頃から、また関東甲信、東海、近畿、中国地方では24日頃からの7日間平均気温がかなり低くなる確率が30%以上と見込まれます。
農作物の管理等に注意して下さい。
・・・ということでしたので、今週の空模様と気温についてチェックしておくことにします。
今週の天気傾向
むこう一週間の天気図に書き込みをしてみました。
23日~24日にかけて、本州南岸に停滞する秋雨前線上を低気圧が通過して太平洋側を中心に雨模様。
そして、低気圧は北海道の東で急速に発達。
25日には「西高東低」の気圧配置になります。
このタイミングで強い寒気が南下・・・・25日~26日朝にかけて気温が下がるということのようですね。
今週の気温
どの程度気温が下がるのか?
地上の気温変化の目安になる、上空1500m付近の寒気の様子をチェックしてみましょう。
今日と比較するとイメージしやすいので、今朝(9月20日09時)の観測値から。
9℃のラインは北海道の道南付近。
0℃以下の寒気ははるかオホーツク海付近です。
これが、今週どうなるか?というと・・・・
25日・・・9℃のラインは山陰付近まで南下。
0℃以下の寒気は北海道まで南下してきます。
本当にこうなるなら、北海道の高い山で降るものは間違いなく雪になるでしょうね。
これをグラフで平年値との差で表示してみると・・・・
異常天候早期警戒情報に書かれていたように、日本各地、タイミングは微妙に異なれど、平年を3~4℃下回るようになります。
25日の平年値を書き込んでおきましたから、何度くらいになるのかイメージしてみてください。
東日本・西日本では、22日あたりまで、平年をかなり上回る気温が続きますから、急激に涼しく(肌寒く)なったという印象を受けるかもしれませんね。
どうして気温が乱高下?
なんでこんなに気温が乱高下するんでしょう?
これは23日朝の上空5800m付近の気温の予想ですけど、猛暑をもたらした太平洋高気圧がまだ生きながらえているところに、冬の寒気(-30℃)が無理やり南下してきて、日本付近は晩夏・初秋・晩秋・初冬が圧縮して混在している状態。
どっちかの勢力が強まれば、そちら側に急激に傾くという状態です。
具体的には週間予報で・・
うーん・・・・・寒くなるの?という感じですけど、上空の気温を一定の割合で高くすると地上の気温になる・・・・・とは限りません・・・あくまで傾向。
図やグラフで見た天気や気温の傾向を思い浮かべながら、気象庁発表の週間予報をチェックしてみてください。
週間予報は、毎日11時と17時に発表されますから、朝一番にチェックしたら、それは前日17時の予報。
週末の天気を早く知りたくても、11時までは我慢してくださいね。
今週は前線と低気圧の位置で予報が微妙に変化しそうですから、特に24日までは、新しい週間予報で頭の中をアップデートしてください。
先週土曜(11日)の週間予報は、寒気の南下がイマイチで、秋雨前線もイマイチでしたから・・・
気象庁発表週間予報: http://www.jma.go.jp/jp/week/
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(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)