雪のシーズン始まる、明日のピークへ始動(11月15日)

kasayan

2011年11月15日 07:44





 長野市内は日の出頃まで雨が降っていましたが、午前7時現在はどんよりとした曇り空
 菅平は雲に隠れ、煙突の煙が北風が吹いていることを教えています。
 (雲底のちょっと上の気温は0℃)




 このブログでは時々、菅平の写真を掲載していますが、菅平は長野県北部の群馬県との県境にある高原。
 スキーで有名な志賀高原の南隣りに位置しています。

 今朝は北西の季節風が、新潟・長野県境の背の低い山(飯山市の北)を乗り越え、志賀高原で強制上昇・・・雪雲が発生し、菅平まで流れ込んでいます。
 
 志賀高原のライブカメラ(一の瀬タンネの森)を見ると、すっかり雪化粧・・・スキーシーズンのような画像を見ることができます。

 志賀高原ライブカメラ: http://www.shigakogen.gr.jp/live/index.php

 雪のシーズンが始まった今朝の実況把握3点セット




 今朝の短期予報解説資料・・・プロ用の資料には、実況について以下のように書かれています。

①オホーツク海に発達した低気圧があって、日本付近は冬型の気圧配置で、北日本では、アメダスでも積雪を観測している所がある。
日本海中部から北陸にかけてJPCZ に沿って対流雲が発達し、北陸では強い所で1時間10 ㎜前後の降水となっている。
②500hPa5400m 付近の流れに対応して、-30℃以下の寒気が沿海州から北日本へ南下している。


 一昨日の記事に説明しておきましたが、JPCZとは「日本海寒帯気団収束帯」という冬の季節風が集まる場所
 上の衛星画像に書き込んでおきましたが、日本海の雪雲が集まるので、この延長線上の日本海沿岸では大雪になります。
 今日は北陸が延長線上にあたりますが、地上付近の気温が高めなので、せいぜい雪混じりの雨ですが、そのかわり大雪になるはずの水蒸気が雨になるので・・・・大雨が心配されます。

 あと・・・上空5400m付近のジェット気流が強い寒気を運んでくるようですね。

 ということで・・・このような状態が明日にかけてどうなるのか・・・・今日から明日にかけての気圧配置の変化




 特にコメントをするようなことはないので、実況に引き続き、短期予報解説資料の解説図に加筆して掲載しておきます。




 JPCZ・・キチンとチェックポイントになっていますね。

 ということで、昨日に続き、今日も降水と、その降水が雪・雨いずれになるのか?を左右する上空の寒気がポイントになりますから、その様子をまとめておくことにします。

 まず、GSMというシミュレーションで明日夜までの様子をチェック。




 右側の図の降水が、どこまで雪になるのか?雪の目安となる上空の気温・・・・この冬に何度も使うと思って図を作っておきました。




 昨日も書きましたが、「あくまで目安」でしたよね。

 明日が寒気のピークになると思われますが、今日の様子についてはMSMシミュレーションを使って、季節風の収束の様子を併せてもっと詳しく見てみましょう。
 上空1500m付近の寒気の様子も重ねておきました。




 雨・雪の判別は大変難しいですから、ここまでのイメージを思い浮かべながら、府県天気予報の予報文を読んでみてください
 「雨か雪」「雪か雨」と書かれていれば雪の可能性あり。
 もちろん、「雪か雨」のほうが雪優先です。

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 
 
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 可能な限り返信いたします。



(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNI、プログラム配布先より使用許諾を得ています)

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