雨の日曜、雨の降り方は非常に複雑(11月6日)

kasayan

2011年11月06日 07:07





 なんということはない神社のイチョウの木ですけど・・・・このイチョウは長野のイチョウが黄葉したことを伝える標準木
 一昨日、長野のイチョウの黄葉の発表があったので、カメラ片手に見に行ってきました。

  ■日時:2011年11月04日
  ■場所:長野県 長野
  ■内容:イチヨウオウヨウ
  ■平年比:04日早い
  ■昨年比:03日早い
  ■備考:ユブクジンジヤ

 桜の開花宣言で有名な東京靖国神社の桜の標準木はご存じだと思いますが、全国各地には、桜だけではなく、椿や梅、イチョウなどの標準木もあって、気象庁からは生物季節情報として人知れず?開花や紅葉などを伝える電文が発表されています。

 Kasayanはこの神社の氏子で、子供の頃は御神輿を担いだり、境内で遊んだりしていたのですが、そんな神社のイチョウが長野のイチョウを代表していたことを知ったのはつい数年前のことでした。
 全国各地、地方気象台がある地域には標準木が必ずあります
 思いもかけない木が全国区の木だったりしますから、調べてみると面白いかも?

 さて、今朝の実況把握3点セット




 西日本・東日本は、雨雲に覆われていますが、レーダーを見ると大ざっぱに3つの雨雲のラインがあるのがわかります。
 この雨雲にはさまれたエリアでは、弱い雨か曇りになっているわけですが、この雨雲のラインが強まったり弱まったりしながら移動すると、そんなエリアでも雨が降り出します。
 今日の雨の降り方が非常に複雑・・・ということが想像できますが、予報を作る予報官も、頭を悩ませるところでしょう。

 ということで、今日の天気・・・気圧配置の変化から。




 今朝3時の実況天気図と今夜9時の予想天気図をチェンジするようにアニメを作ってみました。
 今日も全国的に高気圧にはさまれた気圧の谷
 この天気図からは、日本海にある低気圧が関東沖に進むように見えますが・・・・・




 短期予報解説資料という予報作成の思考過程をまとめたプロ用の資料を見ると、予報官は、日本海の低気圧はまもなく消滅して、関東沖に新たな低気圧が発生・・・・その後急速に発達・・・というシナリオを考えているようです。

 確かに、気圧配置のシミュレーションデータを見ると、そのようになっていますが・・・・・
 なんだか重箱のスミをつついているような解析のような気がします。
 長野県の中部山岳地帯を台風や低気圧が通過するとき、その形が一時的にバラけることがありますが、今日の低気圧に関しても、通過・・・・と判断したほうが・・・・素直なんじゃないかなぁ・・・・・という気も・・・

 シミュレーションデータをチェックしていきますが・・・その前に・・・・

 先週に引き続き、昨日の予報GSMというシミュレーションをベースに予報が作成されていたと思われますが、実際の雨の降り方はMSMというシミュレーションに近い結果になりました。




 そのため、Kasayanの住む長野県北部の予報は「所により」「夜遅く 雨」でしたが、実際には15時以降(遅くとも16時以降)・・・つまり「夕方から 雨」で、「所により」ではありませんでした
 昨日の記事に掲載してあるGSMとMSMのデータを見ていただけば、MSMを尊重して予報を作成したほうが良かった・・・・ということがわかると思います。

 だからといって、予報官はGSMとMSMを比較しつつ、あえてGSMを選択した深い根拠があるはずですから、はずれたことに対してどうのこうのというわけではありません。
 なぜ予報官があえて2週連続GSMを選択して予報を作ったのかという根拠を勉強させていただきたいな?と思っています。
 ものすごく勉強になる理由があると思うので・・・・・・・

 ちょっと脇道にそれてしまいましたが、全国的に見ると、今日の雨の予報はMSMベースになっているようです。
 そのMSMシミュレーションですが・・・・・




 ざっくりとまとめると、日本海側の雨の帯が夜にかけてゆっくりと南下
 南岸の雨の帯は南下しつつ東進

 西日本は回復傾向ですが、東北の雨は活発化
 中間の関東甲信・東海方面は一日を通してぐずつくといったところでしょうか。
 西日本も回復傾向とはいっても、一部でぐずつく傾向が残りそうですね。

 このような複雑な雨をもたらす理由は、アニメ下段に掲載しておいた図・・・上空の気圧の谷が浅く地上への影響が少ないこと、そして、暖湿気(雨の原料)の流れ込みが複雑だということ。
 金曜日の記事に書きましたが、「そこそこ」かつ複雑な天気悪化の原因がミックスすると、こんな状態になってしまいます。

 マークの予報




 今日の府県天気予報には「時々」という言葉が多くなっていると思います。
 「時々」という表現にしないと、今日の雨の様子を文字になんかできないですよね。

 また、「夜 くもり」とか、「昼過ぎから くもり」という予報になっている地域の予報官は悩みながら回復のタイミングを決めたことでしょう
 そんな予報官の気持ちを考えながら、最寄りの地域の府県天気予報をチェックしてみてください
 さすが予報官という絶妙な予報になっていると思います。

 府県天気予報: http://www.imocwx.com/yohoud.htm
 
 
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