盆休みの天気、今日もゲリラ雷雨のおそれ大(8月8日)
台風9号、台風10号の直接の影響のおそれは無くなりましたから、多くの方が気にしているのは
盆休みの天気と
ゲリラ雷雨の二つだと思います(猛暑がいつまで?という疑問は夏なので・・・・見て見ぬふりをしちゃいます・・・昨日の記事をご覧ください)。
まずは盆休み・・・とりあえず
12日~15日の雨の様子をGSMという計算値でチェックしておくことにしましょう。
なんだか雨っぽいなぁ・・・という印象を持たれると思いますが、沖縄方面を除いて、ベタ雨というよりは
不安定な天気という表現のほうが適切な気がします。
太平洋高気圧が南に弱まって、暖湿流が日本付近は沖縄~九州~日本海沿岸というコースで流れ込んできますから、
ムシムシ・・・午後を中心にアチコチで雷雨が発生しやすいというイメージ。
生の計算値そのままですから、
週間予報の天気マークと照らし合わせて空模様をイメージしていただければイイと思います。
まだ先のことなので
計算値に変化があるかもしれませんから、様子を見て、またこの図をご紹介したいと思います。
さて、
昨日7日は、関東甲信を中心に広範囲で雷雨がありました。
特に雷雨が活発だった関東甲信付近の雷雨の様子と、風の様子をまとめてみたので・・・・・
今日のゲリラ雷雨をイメージするためにおさらいを・・・・・
山の雷雨はそこそこ予想はつくのですが、
関東平野南部の雷雨については発生場所・発生時間ともに正確に予想することは困難です。
昨日は、相模湾・東京湾・外房・鹿島灘の
海風が強まり始める14時頃から、それぞれの海風が集まって上昇気流の発生しやすい場所で
ゲリラ的に雷雲が成長し始めました。
そして、成長した雷雲は
上空3000m付近の弱い流れに乗って、夜にかけてゆっくりと南下。
関東北部の雷雲も流れ込んで、
関東平野は広く雷雲に覆われることになりました。
昨日の記事に掲載した計算値をご覧になるとわかりますが、
関東平野部の雨は計算されていませんでしたから、まさにゲリラ(的)。
計算の解像度の限界を越えているからです。
で・・・
今日のゲリラ(的)雷雨はどうなるのか?・・・まずは、
予想天気図から。
今日の日本付近は
大平洋高気圧と日本海の高圧部にはさまれて
弱い気圧の谷。
二つの高気圧から吹きだす風が本州上でぶつかって
上昇気流が発生しやすい場になるようです。
また、弱い気圧の谷には、
西から暖かく湿った空気(雨の原料)が流れ込みやすくなりますから、上昇気流と暖湿気(雨の原料)、さらに強い日差しによる気温上昇という、雷雨発生の要素がすべてそろってしまうことになります。
ということで
ゲリラ雷雨の発生可能性は昨日以上に高そう?
昨日のおさらいで見たように、雷雲は方向の異なる
風がぶつかる場所、
山にぶつかる場所中心に発生し、
関東南部では海風の収束が特に関係してきますから、
風の計算値から雷雨の発生しそうな場所を考えてみることにしましょう。
Kasayanが
無理やり予想した雷雨の発生場所(初期の発生場所)が赤の点線。
昨日より海風の風速が強まる傾向がありそうなので、仮に風速が強まった場合、雷雨を少なくする方向に作用するのか?多くする方向に作用するのか?
影響がイマイチわからないところ(一般的には雷雨が増えると考えたほうがよさそうですが、ゲリラ的な収束への影響がわかりません)。
気象庁は、関東甲信地方に
「大雨と雷及び突風に関する関東甲信地方気象情報」を発表して昨日以上に警戒を呼び掛けていますが・・・・どうなるんでしょう?
気象情報:
http://www.jma.go.jp/jp/kishojoho/103_index.html
なんども繰り返していますけど、
計算値の限界を越えて予想外に発生するのが「ゲリラ雷雨」と呼ばれる所以。
風の流れも時々刻々と変化しますし、いったん
雷雲が発生すると、ガストフロントと呼ばれる雷雲からの下降流による小さな前線ができて風の流れはさらに複雑に・・・・ますますゲリラ的に雷雨が発生しやすくなります。
あくまで
気象レーダーや目視で雷雲をチェックする際の目安程度につかっていただければと思います。
気象庁レーダー(基本ツール):
http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/
河川情報センター(広域詳細チェック用):
http://www.river.go.jp/
Xバンドレーダー(地域詳細チェック用):
http://www.river.go.jp/xbandradar/
東京アメッシュ(地域限定詳細チェック用):
http://tokyo-ame.jwa.or.jp/
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)
にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
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