前線北上、暖湿気でムシムシ、そして不安定(7月8日)
故郷長野にUターンした気象予報士Kasayan。毎朝コツコツ天気予報の老化防止?。おきまりのテレビの天気予報に背を向けて、視聴者目線で「天気予報」をチェックします。
今日は暑くなるぞぉ・・・・・というイヤな話の前に・・・・
先日、高山植物の
コマクサを見に行ってきました。
Kasayanの家から車で1時間ちょっとの万座温泉から徒歩1時間半・・・・志賀高原の
本白根山(2171m)で撮影したもの。
気温は20℃前後の天然クーラーの山はコマクサだけでなく様々な高山植物が咲き乱れていました。
さて・・・・まずは、
昨日からの雨がどうなるのか?から見ちゃいましょう。
雨のエリアが北上して弱まる・・・さあ梅雨明けだ・・・・と言いたくなる感じがしますが、よく見ると15時あたりに、前線が通り過ぎたはずの
九州や四国に降水が計算されています。
その理由を
天気図でチェック。
太平洋高気圧が北へと勢力を強めるのに、なぜか
西へは勢力を強めないので、太平洋の
湿った暖かい空気が前線の南側に流れやすい傾向。
このため、湿った空気がモロにぶつかる
九州や四国を中心に雷雲が発生しやすいというわけです。
そして・・・
強い日差しと暖湿気で・・・
ムシムシのイヤーな暑さ・・・・・
そんな
太平洋高気圧の様子を
上空の天気図でさらにチェックしてみても・・・・
西への張り出しがイマイチ。
不安定な雨が降り易くても梅雨明け・・・と言ってしまうことはできるでしょうが、
雨の量が多ければなかなか宣言をすることはしにくいものです。
この先1週間の太平洋高気圧や雨の様子については、昨日の記事でまとめてありますので、気になる方はご覧ください。
(
追記:今日気象庁から東海、近畿、中国、四国で梅雨明けという発表がありました。9月に修正が入るか否かは???ですが、ここで梅雨明けの発表をしないと機会を失うおそれがありますから、ひとつの判断としては妥当かもしれません。ちなみに気象庁が梅雨明けなどの発表をするのは11時頃がほとんどです。というのも、昼のニュースに間に合わせるためです。)
で・・・・今日午後の
不安定な雨の様子を風の流れとからめてチェック。
今日は
西日本中心の雷雨なので、今日は
関東甲信のごく一部でのみ雷雨が発生する見込み。
ただ、
明日以降は東日本方面にも拡大しそうですから、スパコンの計算値が微妙に変化しているこの時期・・・・
週末の天気チェックは今日夕方以降の天気予報でチェックすることをオススメします。
ところで、この時期・・・高山植物が咲き乱れ、登山好きには待ちきれない季節ですが、
この週末は湿った空気がぶつかって上昇気流が発生しやすい
高い山で雷雨の可能性大。
この図は、
今日1時の雨の様子ですが、西からの
湿った空気がぶつかる北アルプスで降水が多くなっていることがわかると思います。
登山には特に注意の週末といえそうです。
最後はKasayanの備忘録・・・・例によって湿った空気が北上する様子と、ジェット気流の様子・・・
ご意見・ご質問等は、コメント欄・メール(kasayangw@yahoo.co.jp)
にてどうぞ。
可能な限り返信いたします。
(当ブログに引用の天気図等は、気象庁、WNIより使用許諾を得ています)
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